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2015. 03. 24  
考えない力について考える、ってバカみたいですが。

一昔前までは若者といったら憂国の士で、寄ると触ると議論に明け暮れていたものですが、最近はなんだかこう理論武装して熱く語り合うみたいなことは流行らないのかもしれません。発散したいエネルギーのやり場がなくて抑え込んでるうちに、エネルギー量そのものが減って行っている感じ。あるいは人に向かって放つエネルギーは省エネモードにして、どんどん内向きになった結果、本当は人にぶつければいろいろダイナミックに変わって行ったであろう思考が、出口のない妄想に変わっているのかもしれない。

相手がいないから一人だけで考えるに至った私たちにあっては、頭を使う、ということが最近は即ネガティブなニュアンスを持つようになった気がしています。頭を使う=考え過ぎ=思考(エゴ)に捕われる。思考の奴隷にならずに論理明快でいるってもう大変な努力。

というのも、痛みを感じる・感じないの違いはどこから来るんだろう、とずっと思って来た私が昨日ふと、普通だったらこれは痛いだろう、という状態にもかかわらず痛みを感じないという方に何故痛みを感じないのかを訪ねたら、即「考えない、忘れる」という単純明快な人生指針を頂いたからです。

考えない力。
忘却力。

なんだかものすごく強い意志を感じます。我々の考えのほとんどが思い込み、エゴの堂々巡りなのだから、考えなければいい。That's all. 過去の嫌な経験にいつまでもいつまでも捕われるトラウマスパイラルに陥らない。忘れればいいから。

てね〜、いやそれが出来れば苦労ないんですけど〜、と思わず弱気に反論したくなりましたが、いや実際そのチョイスの結果、痛みに縛られない生活を送っているその方を前には何も言えません。

実際娘がそうなのです。彼女は、過ぎてしまったことをいつまでもくよくよ思い返しては何度でも落ちられる私が理解できません。3歳の彼女に言われたことがあるのです。「お母さんて気にするよね。私気にしないの。心が重くなるから。」娘語録の中で、これが破壊力ナンバーワンでした。これ本人見ていて解るのですが、本当にそのとおりの生き方しているのです。過去の失敗や嫌な出来事は、反芻しない。そういうことに興味が向かない。即切り捨てる。過去の後悔というのは自動的に起こるもの、トラウマというのは自然に育ってしまうもの、と当時思っていた私は、そういう生き方ありか・・と呆然としました。

もうどうにもならない痛みを抱えてドクターのところに駆け込んで診断を仰いだところ、検査結果異常なし、ストレスから来てるからストレスなくしなさい、と言われてこのドクターの存在理由を疑ったという冗談みたいな実話がありますが、娘はこれを言い放つタイプの人間。考えない力と忘却力を教えてくださった方は、天然の娘とは違ってもっと努力で築き上げた技術という気がしますが。

神経質、という単語がありますが、これよく言ったもので、神経質というのは神経がハイパーになりやすい性質を持った人のことを指します。神経がハイパーになるということは、もちろん痛みも感じやすくなる。痛みを感じやすい人は、やっぱり神経質。あとは一点集中型。目標達成型。これが悪いとは言いたくないのです、この性質を持つ人はやっぱり痛みに苦しみやすい特徴があるので、痛みが現れたら、自分の中に過剰なものがある、スローダウンしよう、と捉えるといいかと。

武者小路実篤の人生論に、痛みについての考察があります。「神経は肉体の苦痛を引き起こす。痛みが起こるのは身体が悪いからだ(=神経が悪いんじゃない)。だから(痛みを取りたかったら)健康になればいい。」ざくっというとこういう内容です。武者小路実篤はこういう身も蓋もないことを自信満々に堂々と言い放ってしまえる人で、膨大な著書で「考えない力」を見せつけてくれる。この人の破壊力には本当に楽しませていただきましたが、このおめでたさに救われる病んだ現代人て案外多いかも、と思います。

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2015. 02. 14  
良くなったと思ったら一転して思いがけないことが起こってまた悪化、というのを年始から3回つづけているBさんの続きです。(私のこと誰かの役にたった?と言われましたが、解らない、と答えています。)

セッション後はあぁ楽になった、蘇生した、といって帰られる。1週間後、ベッドのスプリングをいいものに買い替えたらそれがきっかけで再び激痛(その選択をご本人は呪っていた)。それも手当てにより復活したあと、だめ押しの3度目。一週間に一度、激痛の発作に襲われるのです。今回の再発にはさすがの私も驚きました。

激痛を経験したときに気をつけなければいけないのが、中枢神経系の侵害受容ニューロンの過敏化(central sensitization=CS)です。痛みのショックによってある神経系が過度に反応する回路を作ってしまい、原因となる構造や機能が改善された後も、その回路がいつもハイパーになった状態が続いてしまい、ちょっとの刺激で過度に反応する状態を言うのですが、やっかいなことにこのCSはショックな痛みを経験して30分後にはもう構築されてしまうというリサーチ結果もあります。

実はこの例は多くて、というよりほとんどで、慢性の痛みを抱えている方はまずこれを持っている。長年の偏頭痛に悩まされて来た方は、頭痛のわずかな予兆に過敏に反応します。長年の腰痛に悩んで来た方は、一歩踏み出すたびに、痛みの場所に全神経を集中させている。まるで再発をいまかいまかと始終息を詰めて待っているかのように。

Bさんは痛みを無理に耐えた結果更なる悲劇を引き起こしてしまった過去への反省から、今回は即助けを求める作戦に変えました。とにかく副作用云々は後回しでまず痛み止めを注射してCSを防ぐ。その後ロルフィングで蘇生。以前の超強力な痛み止めはその後の副作用に懲りて拒否したところ、今回再び訪れた神経外科医で処方されたのはコルチゾンでした。それで痛みは収まりました。

今回いらしたときの主訴は、痛みはなくなったけれど前腕のしびれをどうにかしてほしい、ということ。

ご本人には申し訳ないですが前腕はまた無視しました。
問題は胸椎4番。

胸椎4番がねじれると、首がまわらなくなるのです。いつもヨガで、首はここから始まってるからここを緩めて、と押さえてまわっているあの部分ですが、このときのBさんも、首に不自然な制限がありました。加えて、麻痺を気にしてしきりに抑えている肘も、昨日から動かないという肩甲骨(肘を上に上げる動作ができない)も、胸椎4番の捻れが関係していることの証明。

頭蓋骨を調整し迷走神経を整え、腕神経叢を救済し、胸椎4番の捻れを取っても、引き続きBさんは首がどうしようもなく辛い、起き上がれない、腕もまったく力が入らない、とおっしゃいます。

こういう場合に行うのが「記憶の塗り替え作業」。
ロルフムーブメントのトリックです。

精油を10本くらい試してもらい、気に入ったというEndoFlexを甲状腺と首筋に塗ったとたんに、首が瞬時に緩み、すべてが楽になりました。そのまま座るように誘導。

ーこれ何?
ー大事な人に、大事な一言が言えなかったんでしょう?
ーそう。
ーあなたは腕に力が入らない、痺れて弱過ぎる、というけれど、これを見て。(彼女が無意識にボクサーのファイティングポジションをしてしまう癖を指摘。)逆なのよ。力が入りすぎているからこれ以上動かせない。動かすには緩めた方がいい。

そして問題の胸椎4番に誘導。

ーここをどうしても閉じたいのよね。ここに戻りたいのよね。(良くなりかけるとすぐ悪くなるパタンを持つ人によくある。)ここに凍り付いたハート*がある。

*ちなみに凍り付いたハートというのはドイツ語だとVersteinerung(石になった心臓)と表現するそうです。凍り付いただけなら溶ける希望がもてるけど、石化したらもう絶望じゃないの。同様に冷たい人はHerz aus Stein(the heart of stone). zum Stein erweichen(石を柔らかくする)といったら、これはもう絶望的に不可能だという意味だそうです。なんて絶望的な国。

ーここをこう持ってくるとどうなる?ここ(腰椎3、4番)も楽になるでしょ?腕はどう?

ー信じられない。ものすごく楽になった。腕にこんなに強さが戻って来た。首も肩もこんなにまわるようになった。

ー大事なものがあるのはわかる。でもあなたはいまのあなたでいることもできるのよ。


ここからは強制的に一ヶ月セッションが空くことになります。休暇をとり旅行に向かった彼女が存分に自然を楽しんで元気で帰って来てくれることを祈っています。
2015. 01. 17  
休暇明けに耐えられない腕の痛みと親指の痺れを訴えロルフィングに駆け込んで来られたBさんのことを、ご本人の了承を得てシェアします。残念ながらそのときの私の処置とホメオパシーで痛みが即座に引いてくれなかったので翌日ドクターを訪ねたら、手根管症候群かビタミンB12欠乏症か橈骨神経が死にかけてるかどれかだと言われ、ある強い痛み止めの注射をされました。この痛み止めは、流通する中で最強の痛み止めでした。それでも痛みは引かず、翌日もう一度その注射を受けたら、痛みは消えました。

それから数日後、手がとんでもない腫れ方をして、ここに来てドクターは一言も言わなかった痛み止めの薬の副作用が明らかになりました。吐き気、発汗、集中力の欠如、心拍数の低下、頭痛、精神異常、そして異常事態を知るに至ったエレファントアーム。そのときテンポラルに橈骨神経を保護するためにガッチリとテーピングをしていたのですが、プロ(トレーナー)の仕事によるテーピングで、こんな腫れ方になることは通常ありません。

実は本人の判断で摂っていた睡眠導入剤と、よかれと思って同時に摂った同等の作用をもたらすハーブは一緒に取ってはいけないものだったということも後で解りました。その睡眠導入剤はヨーロッパでは危険だとして禁止されているものなのですが、簡単にネットで手に入れられるのです。ハーブは自然のものだから安心と思われがちですが、医薬品と併行して摂る場合には絶対に注意が必要です。

色々なことが重なって大慌てしましたが大事には至らず、間もなく一連の症状は治まり、2週間たった今は親指の痺れだけが気になる、ということで改めてロルフィングに見えました。

ロルフィング10シリーズを終え、定期的にメンテに来てらっしゃる彼女のこの痛みが、構造的なものでないことは明らかでした。手根管症候群やビタミンB12欠乏症はあり得ますが、手根管症候群に結びつく手の動きをしていないしそういう構造要因もなく、ビタミンB12はストレスで大量に消費される。橈骨神経が死にかけてたらこんなに自由自在に動かせない。単純に思いつくのはストレスで頸椎6番が狭窄したかずれたかで橈骨神経を刺激しているのですが、なぜそれが急に起こったか。頸椎6番は呼吸に深く関係しているので、胸がつぶれるような思いをなさったんだろうなと思ってはいましたが、ストーリーに踏み込まないのがロルフィングのいいところ。

今はすっかり良くなったのですがもともと腰椎4番にドクターたちからこぞって再起不能と言われていた弱点があったのでチェックしたところ、そこが大丈夫で代わりに腰椎3番が不安定。腰椎3番というのはおへそのちょうど裏側にあたる部分で、一般にずれやすい4番に較べて比較的安定しているので、ここだけ不安定になるのは珍しい。

おへそってご存知身体の中心です。一般に腰痛というのは、はしごを上って途中でそれを外されたような精神状態を現します。メッセージは「私には支えがない」。人生のもっとも中心に位置するものを失う経験をされたのかもしれない。

本人気づかなかったけれど案の定腰椎が腕と同じブラックボックス。腰椎をひとつひとつ、足からのつながりで確かめて行く練習をしました。とにかく腰椎がちゃんと骨盤に支えられ、骨盤が足で支えられている、とつかめるまで。そこまでやってやっと問題の頸椎。背骨の存在をひとつひとつ確かめる作業に終始してのセッションでした。腕には結局最後まで一切触らないままでした。でもその後、無感覚だった前腕がちりちりしてきたとのことでした。


何度も繰り返すのですが、急性の症状というのは、生命力が上がったときにしか起こりません。生命力が上がって、いまならずっと抱えているもっと慢性の問題に向き合うことが出来る、と身体が決意をしたときに、生か死の一大決心を持って臨むのです。彼女はドクターに見放された以前の症状がすべて改善されて、いままで出来なかったことが出来るようになって自信がつき、本当に別人のように強くなったら、たくさん欲が出てきました。そして、もっとも辛いことに向き合う準備ができたであろう今、これが起こりました。

神経性の痛みというのはもう本当に、正気を失うような苦悩をもたらします。痛みはもちろん神経が引き起こしているのですが、この神経がトリッキーなのです。なにが神経を刺激するのか。私たちの身体には縦横無尽に神経が張り巡らせているから、言って見れば常に神経は隣り合う組織から圧迫されている。それが耐えられない不快症状に変わるスイッチは、実はまだはっきりと解明されていない。

ひとつは、痛みは記憶なのです。痛みは筋膜に記憶されるという記事を最近読んで、筋膜リリースがなぜ痛みを取るかの説明になるなと思っていたのですが、要するに神経を問題箇所から引き剥がしても、構造を良くしても、痛みが即座になくなる訳ではない。痛みは記憶を引きずっていて、痛みを引き起こしていた構造的要因が解決されてもなお、痛みだけが残るということがよくあります。

これもいつも言う例ですが、どんな検査をしても「どこも悪くない」と言われても耐えきれない腰痛によりありとあらゆる痛み止めを試し最後に車いすとモルヒネの生活に陥っていたある老婦人が、ある日モルヒネの適量を誤って昏睡状態になり、目を覚ましたときに記憶喪失になったら痛みも消えていた、という有名な話があります。痛みは記憶である、ということを利用したのが、電気ショックで一種の記憶喪失を創り上げる治療です。

筋骨格系、臓器、血液、どんな検査をしても「どこも悪くない」と言われ、原因のわからない痛み。ここまで来ると大抵は匙を投げられ、向精神薬が処方されます。ここからは本当の苦難の始まりです。自分の身体がどんどん自分のものではなくなって行き、魂はうつろになり、そして私と離れたからだは薬に依存を始める。痛みを感じられるからだのほうが良かった、などとは思えないけれど、痛みと引き換えに失うものが魂だったら。

痛みは記憶。大抵、もっとも「痛い」記憶。全身全霊で泣き叫び続けている私がそこにいる、ということ。

セッションの後に、たぶん最初は受け入れられなかったと思うのだけど、と、私の感じていたことを話しました。その通りだったということでした。





2014. 11. 02  
ロルフィングを一言で言うと筋筋膜療法になります。このmyofascial releaseという用語は最近は、MPS(筋筋膜性疼痛症候群)やトリガーポイント(一言でいうと、ツボ)という単語とともに一般に広く知られるようになってきて、ドイツでは最近とみにこの筋膜リリースを専門とするロルフィングが大々的にメディアに取り上げられるようになりました。この効果を持ってして一般の健康保険でカバーされないというのは由々しきことだ、と言われています。

ロルフィングは何をするのか、なぜ効果があるのか、どんな人に効果があるのか、ということについて、説明を試みるうちにいつのまにか好き勝手に逸れてしまいました。なにせ整形外科医や治療の専門家でもまだまだ知らない人が多い分野で、ましてや一般人にはさらになじみのない単語の羅列になってしまうからです。

ところが、日本でおそらく痛みのメカニズムについての権威だと思われる加茂整形外科医院の加茂先生が、ホームページブログで世界の膨大な研究データに基づき盛んに主張なさっているのは、「痛みの原因は筋筋膜にあって、それを解決するにはこの筋筋膜をいかに緩めるか」ということなのです。すでに筋膜というのは盛んにメディアで取り上げられていたのですね。これは、是非しっかり我々が認識しておくべきことと思います。治療の前提になるからです。

一見気が遠くなりそうな読み応えのある充実した内容ですが、主張は首尾一貫しています。

痛みの原因は、骨格にはない。
痛みの原因は、神経の圧迫ではない。
痛みの原因は、筋肉のスパズムにある。(さらにそれを引き起こすのは筋繊維ではなく筋膜と言いたいですが)
痛みの原因に、心的要素(感情)が絡んでいる。
痛みを取り除くのには、神経根のブロックではなく、トリガーポイントの開放をすべきだ。

ここで述べられている痛みのメカニズムは、私が習ってきたこと、臨床で実感していることと一致しています。ただ、治療方法からはロルフィングは別の道に向かいます。

整形外科ではトリガーポイントに向けて局部麻酔の注射をします。それにより、その痛みを引き起こす部分が緩み、全身が数珠繋ぎにゆるむからという理由です。(麻酔毒というものがあっても)初期の段階で緩ませることの重要性を強調しています。

ロルフィングはトリガーポイント(ウェブのような筋膜が酸欠により縮こまってできた結び目)をmyofascial release techniqueといわれる手技で取り除きます。

これもごく最近ですが、鍼治療は何故効果があるのかを科学的に検証している人たちが、この痛み物質は筋膜にあると突き止めたところでした。トリガーポイントというのはまさに経穴で、経絡は今まで解剖生理学では説明出来なかったのです。筋膜の存在をここに持ち込むと、するすると色々なことが解決してきます。





2012. 10. 16  
痛みについての研究は近年になってぐっとすすんできましたが、それでも未知の領域の多い分野です。たとえば腰痛になるととにかく不安になるので(腰痛は腎臓と関係が深く、腎臓は不安を溜め込む場所なので、不安が腰痛を作り出すとも言える)直ちに組織の変形を疑いますが、痛みと組織の変形は実はあまり関係がなく、問題は痛みに対する感受性にあります。→(痛みは主観である

ブロック注射や痛み止めの服用は、痛みを感じさせる中枢神経(痛みの受容器)を麻痺させて痛みが感じられないようにしているもので、痛みそのものを取り除いているのではありません。ほとんどの方はこれを治療と思っていますが、これは症状の抑圧であり、一時しのぎの対処療法です。じゃあなぜそれで治るんだ、と思いますが、これはこの時水面下で自己治癒力ががんばってくれているおかげです。自己治癒力が発動してその後自然に治るので「注射が効いた、痛み止めが効いた」と思いますが、治したのは実は水面下で頑張ってくれた自分自身の自然治癒能力で、痛み止めではありません。痛みの受容器をこのように麻痺させつづけると、受容器そのものが変成したり機能障害を起こしたりして、本当に手術が必要な状態になることも少なくありません。

そもそも痛み止めがきくのはたいてい救急の場合で、慢性の痛みにはこの手は通用しないのがほとんどです。痛み止めとして代表的なNSAIDsやモルヒネのたぐいは、痛みの程度を10とすると1か2くらいの改善しかもたらさないというデータもあります。症状の抑圧を繰り返し、自己治癒力を抑圧しつづけると、水面下でがんばっていた自分自身の治る力は次第に役割放棄をし、対処療法に頼るようになっていきます。薬の副作用などにより、その対処の対処が必要になり、痛みを作り上げた原因の上に層がいくつも重なって、痛みの根本原因はますます見えにくくなります。

また、手術によって身体にメスをいれると、空気にさらされた内部組織は癒着し、この組織の癒着は筋膜リリーステクニックを使っても元には戻りません。またほかの部分の歪みが元で、この痛む部分がその結果であり代償であった場合、元となる部分を残したまま、結果であるこちらにメスを入れても根本解決には至らず、逆に今度は本当のゆがみ、新たに不自然な歪みを加えることになります。実際手術の副作用が慢性の痛みを引き起こす例は多く、逆に手術による痛みの改善は短期間しか得られないというデータもあります。身体にメスを入れて得られるのは機能の改善であり、痛みを感じるかどうかは全く別のところにあるからです。

実は痛みが完全になくなるかどうか、完全に治癒に向かうかどうかというのは、ご本人の意識のあり方に負うところが大きいのです。一番大事なのは本人に生きる力があるかということです。自分では無意識の部分で痛みに依存してることも多く、その痛みを手放したくないという深層意識がある場合があります。また、求めるゴールが現在の不快症状を取り除くことだけの場合(この深層意識は強力)、ロルフィングによってもたらされる他の改善、たとえば睡眠の質がよくなった、呼吸が楽になった、エネルギーが満ちてきた、といったことを肯定的に捉えることができません。

ロルフィング中に、とっくに治ったはずの過去の古傷が痛みだしたり、今まで蓋をしてきた自分の最も向き合いたくない感情を再現することがあるのですが、これらの好転反応も全部ひっくるめて今の自分をまるごと見つめなおす必要がある場合があります。このとき今までの思考パターン、つまり、罪の意識(自分は悪い子だから罰せられないといけない)、責任転嫁(何かのせいにしたい)などが発動して、治ることにブレーキをかけることがあります。細胞一つ一つに埋め込まれた感情、魂の記憶全部を含めて、今の自分を許して抱きとめる発想がないと、自分の身体を根本的に楽にし、健康にし、幸せにむかうのは自分が選ぶのだ、という自分で自分を癒す自己治癒力の発動につながりません。これは根本的な生き方の問題であり、ロルフィングテクニックだけでなく、すべての治療の及ばない領域です。

ただし痛みがあまりにも強い場合、痛み止めに頼った方がいい場合もあります。痛みに弱い方が、痛みにとらわれるあまり、ポジティブな経過を全く思い描けない場合は、リラックスして自己治癒力の発動を促すスペースを持つ必要があるからです。一つの方法にとらわれず、いろいろな可能性を考慮してください。
プロフィール

rolfertakami

Author:rolfertakami
鎌田孝美(Takami Kamata)

http://www.takamirolfing.com

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ヨーロッパロルフィング協会に所属する、
ヨーロッパで第2号の日本人ロルファーです。
英国スクールオブホメオパシー
アドバンスプラクティショナーコースに在籍し
現在臨床を行っています。

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内側に深くしまいこんだこだわりを、抱きとめ、見つめ、解放し、
かわりに内側で眠る可能性に光を与える。
身体が目覚め、失ったものを取り戻していく過程を
みなさまと楽しんでいきたいです。

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・ヨーロッパロルフィング協会認定
公式アドバンスロルファー
・同ロルフムーブメントプラクティショナー
・直傳靈氣師範
・全米ヨガアライアンス認定
ヨガインストラクター
・陰ヨガインストラクター
・ソースポイントセラピー認定施術者

・・・・・・・・

<セッションのお申し込み&お問い合わせ>

rolfertakami@gmail.com
+49(0)6171 279 0088

・・・・・・・・・
2017年冬 東京セッション
12月27日(水)〜1月3日(水)


2017年 直傳靈氣講習会(フランクフルト):

前期10月20日(金)14:30〜18:30
  10月21日(土)9:30〜12:30
       14:00〜17:00 
後期10月20日(日)9:30〜16:00
        
      
直傳靈氣交流会(フランクフルト)
10月23日(月)16:00〜18:00

ホメオパシーについて語る会
10月18日(水)14:00-17:00
内容
ホメオパシーとの付き合い方:
ーファーストエイド
ーミニコンサルテーション
Abby Takarabe, Peggy Bideホメオパスを
聖地スワジランド、オーストラリアから
講師にお招きします。

参加費用:
50ユーロ

タロット講座

10月23日(月)
13:00−16:00

講師:大塚英文さん
受講料:60ユーロ


参加お申し込みを受け付けております。
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Profile:

Takami Kamata

Certified Advanced Rolfer®
Certified Rolf Movement®Practitioner
Jikiden Reiki® Shihan
Registered Yoga Teacher
SourcePoint Therapy® Practitioner

Contact me at:

rolfertakami@gmail.com


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