2012.
03.
04
ロルフィングと他の様式の違いをそれぞれ説明します。
ロルフィングはオステオパシーを基礎としているので、解剖生理学や病理学への理解が前提になっています。また頭蓋骨ワークに対してはほとんどのロルファーが、オステオパシーで使うクラニオセイクラルのテクニックを使います。が、大きく違うのが、ロルフィングはここに重力という概念を持ち込んだ事です。オステオパシーが不調のある場所の部分治療であることに対し、ロルフィングは重力下で生きる事を前提とした全体像を常にチェックしながら、身体の「統合」を目的とします。
カイロプラクティックは骨を体の支柱ととらえ、ずれている骨を整合することをめざしますが、ロルフィングは骨はスペーサー(空間を保つ為のもの)ととらえ、その空間をひっぱる役割をする筋膜に注目します。この筋膜が内側からお互い引っ張り合う作用(テンセグリティ)を調整して、整合をめざします。
凝って硬くなった筋肉をほぐすのがマッサージですが、ロルフィングは「ほぐす」ではなく、本人が自らほぐれるのを手伝う、というアプローチをとります。そこに、本人の「気づき」を促すのです。ロルフィングが治療ではない、身体の再教育だ、といつも強調するのはそこにあります。だから、凝ったものを取り除いておしまい(対処療法)でなく、凝った原因に踏み込むため、日常の行動の癖や思い癖、身体に埋め込まれたトラウマと向き合う羽目に陥り、苦しい思いをすることもあります。(ただ、この苦しみは解放に向けての本当に一時的なものですが。)
つまり、ロルフィングがほかの様式と違うところは、大きく分けて2つあります。
ひとつが、人を全体でみるということ
いわゆる通常の治療では痛みのある部分を狙ってワークしますが、ロルフィングでは一見関係ないように見えるところから始めます。どんな症状の方でも、第一セッションでは呼吸を楽にするワークが中心です。ひどい腰痛でお越しになった方が、ロルファーがまったくあさってのところを触りつづけるので戸惑ったとおっしゃるのはよくある話で、でも回を追うごとに、足の運びが変わっている、片足に乗っていた体重が均等になっている、なんだか中心軸がつかみやすくなった、という気づきと共に、いつの間にか長年の不快症状が消えていた、というのがロルフィングの代表的なプロセスです。ただしこの気づきにはとても個人差があり、1セッション後に劇的な変化を感じる方もあれば、10シリーズ終了後3年経ってはじめて変化に気づくという方もいらっしゃいます。そしてこれは、1セッション後すぐに気づいた方がいいというわけでもないのです。その人にとっての最適な変化の速度というものがあり、私達はそれを尊重します。身体はそれをきちんと知っているということなのです。
もうひとつが、ロルフィングは治療ではなく身体の再教育だ、ということ
すばらしい整体やマッサージを受けて、身体が整い緩み、快適になっても、身体がいままでの癖を手放さない限り、いずれまたもとのパターンに戻ってしまいます。自分自身に、この癖に対する「気づき」がないと、進化しつづける身体を維持することはできません。これはトレーニングメニューを与えられ、毎日こなさなければならない、というのは違います。日常生活の一瞬一瞬のなかに、このキーがあります。ロルフィングではセッションを通して、いままでのこの姿勢を作り上げた思いグセ、動きのパターンについて探っていき、このパターンを手放す方法を探します。
ロルフィングはオステオパシーを基礎としているので、解剖生理学や病理学への理解が前提になっています。また頭蓋骨ワークに対してはほとんどのロルファーが、オステオパシーで使うクラニオセイクラルのテクニックを使います。が、大きく違うのが、ロルフィングはここに重力という概念を持ち込んだ事です。オステオパシーが不調のある場所の部分治療であることに対し、ロルフィングは重力下で生きる事を前提とした全体像を常にチェックしながら、身体の「統合」を目的とします。
カイロプラクティックは骨を体の支柱ととらえ、ずれている骨を整合することをめざしますが、ロルフィングは骨はスペーサー(空間を保つ為のもの)ととらえ、その空間をひっぱる役割をする筋膜に注目します。この筋膜が内側からお互い引っ張り合う作用(テンセグリティ)を調整して、整合をめざします。
凝って硬くなった筋肉をほぐすのがマッサージですが、ロルフィングは「ほぐす」ではなく、本人が自らほぐれるのを手伝う、というアプローチをとります。そこに、本人の「気づき」を促すのです。ロルフィングが治療ではない、身体の再教育だ、といつも強調するのはそこにあります。だから、凝ったものを取り除いておしまい(対処療法)でなく、凝った原因に踏み込むため、日常の行動の癖や思い癖、身体に埋め込まれたトラウマと向き合う羽目に陥り、苦しい思いをすることもあります。(ただ、この苦しみは解放に向けての本当に一時的なものですが。)
つまり、ロルフィングがほかの様式と違うところは、大きく分けて2つあります。
ひとつが、人を全体でみるということ
いわゆる通常の治療では痛みのある部分を狙ってワークしますが、ロルフィングでは一見関係ないように見えるところから始めます。どんな症状の方でも、第一セッションでは呼吸を楽にするワークが中心です。ひどい腰痛でお越しになった方が、ロルファーがまったくあさってのところを触りつづけるので戸惑ったとおっしゃるのはよくある話で、でも回を追うごとに、足の運びが変わっている、片足に乗っていた体重が均等になっている、なんだか中心軸がつかみやすくなった、という気づきと共に、いつの間にか長年の不快症状が消えていた、というのがロルフィングの代表的なプロセスです。ただしこの気づきにはとても個人差があり、1セッション後に劇的な変化を感じる方もあれば、10シリーズ終了後3年経ってはじめて変化に気づくという方もいらっしゃいます。そしてこれは、1セッション後すぐに気づいた方がいいというわけでもないのです。その人にとっての最適な変化の速度というものがあり、私達はそれを尊重します。身体はそれをきちんと知っているということなのです。
もうひとつが、ロルフィングは治療ではなく身体の再教育だ、ということ
すばらしい整体やマッサージを受けて、身体が整い緩み、快適になっても、身体がいままでの癖を手放さない限り、いずれまたもとのパターンに戻ってしまいます。自分自身に、この癖に対する「気づき」がないと、進化しつづける身体を維持することはできません。これはトレーニングメニューを与えられ、毎日こなさなければならない、というのは違います。日常生活の一瞬一瞬のなかに、このキーがあります。ロルフィングではセッションを通して、いままでのこの姿勢を作り上げた思いグセ、動きのパターンについて探っていき、このパターンを手放す方法を探します。
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