< >
--. --. --  
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
2017. 04. 24  
Art of Rolfingに引き続き行われたBone Workshopには、スペインやスイスなどヨーロッパ各地からかけつけたロルファーも加わり、11人の参加者で行われました。現在ロルフィングトレーニングのメインストリームにはいないシャロンですが、シャロンのファンはヨーロッパには多く、毎年数回はヨーロッパの各地で彼女のワークショップが行われています。同じワークショップに毎年通い続けるロルファーもいて、これは深く頷けます。私も彼女のメニューを一巡したら同じことをするつもりだから。要するにシャロンに会い続けたい。 Bone Workshopはシャロンのメニューの中でも評価が高く、効果の高さや具体性の高さから言っても一押しで、待ち続けた甲斐がありました。私にとってはベーシックトレーニングをやり直したくらいのインパクトがありました。シャロンは先にティシューワークありき、というスタンスですが、私はこのワークショップ参加後はボーンワークのテクニックがほとんどベースになったような感覚さえあります。いろいろなワークショップに参加した後はエッセンスをチラチラと加えてきましたが、ここまで一気に影響をうけたことは初めて。この部分をこうするにはどうしたらいいんだろうと常々試行錯誤していたことへの答えをもらえたから。取捨選択のコツをつかんだので、たぶん今は1時間でいままでの1、5時間分やっているはず。

ボーンワークというのは、シャロンの商標みたいになっていますが実はドクターロルフがやっていたことだそうです。ドクターロルフは間違いなく骨にダイレクトにアプローチしていたし、骨の形を変えていたのを見たというシャロン。骨折後の整形、関節のカルシフィケーション、外反母趾、踵骨棘(かかとの骨に棘のようなものができて歩くと痛い)、変形性ひざ関節症など、骨そのものの問題、骨同士のミスアライメントにたいし直接アプローチする方法です。(40肩、50肩については原因はそこにはないのでボーンワークだけでは無理ですが、ボーンワークを加えるとぐっと効率が上がる。)

アプローチに対しては基本2種類があり、1つがbone rolling、もうひとつがbone changeといい、まあ名称などはどうでもよくて、何が起こるかというと骨そのものの形を変えるのです。関節ではない、骨そのものの形が変わる。もちろん一瞬で変わるものではないので何度か必要で、しかもかなり体力を使う手技なので一時間ずっと同じところだけをやり続けることは不可能ですが、一回のセッションでかなり実感していただける。見た目で明らかに変わることもあるし、見た目でさほど変わらなくても、動かした時に違いに驚きます。

たとえば骨折した後飛び出たり形がいびつになったり肥大化したところを触ってじっとしているといつのまにか勝手に骨が動き出して形を変え、収まるべきところに帰っていく、という手技は、インチキかマジックかどちらかに思われるでしょうが、極めて理にかなった誰でもできる手法です。いちばん簡単なのは膝と肘。難しいのは鎖骨と大腿骨。ニーズがとても高い外反母趾ですが、残念ながら手術をしてしまった外反母趾に対しては期待薄で、外反母趾全般に対してもボーンワークだけでは十分でないと言わなければなりませんが。でも膝に対してはお勧め。膝に対してはもっとも有効。

シャロンは人間の関節の中でもっとも大事なのは膝だと断言していました。まあ腰も関節ですが、腰に関してはボーンワークだけでは無理です。腰の場合腰椎や仙腸関節だけを一度調整しただけで治療終了とはまずならない。ボーンワークを持ってもしかり。でも膝に関してはボーンワーク一回だけで相当なポジションに持って来れます。これは早い。ワークショップ後、実際いろいろ試してみてこれは卓越と感じています。

骨というのは、硬く密集したものというイメージですが、実際は違う。実際はご存知スポンジ状で、手により形成可能なのです。顕微鏡で見ると、結晶が糸で繋がれているような構造だそうで、その結晶と結晶の隙間は水で満たされている。エミリーコンラッドが人間の90%は水と言っていましたが、骨までこういう構造とするとなにか人体の完全無欠さを感じます。タッチのアプローチを変えると、骨までパン生地のように成形可能になってしまうのです。このテクニックを覚えてからはもう面白くて面白くて、寝ても覚めてもあの骨に対する手のポジションはなどとやっていて、本当に先日夢の中で啓示を受けて喜んでいました。

ちなみに、スカーワークやクラニオセイクラル、SEと違い、ボーンワークだけのセッションは残念ながら提供できません。体にたいする影響が甚大なので、必ずティシューワークと組み合わせ、統合をしっかりしないと大変なことになります。あくまでもロルフィングテクニックの1つ、という位置付けですのでご了承ください。体験された方に、孝美さんはいままでは包丁一本で全部料理するイメージだったけれど、いまはいろんな工具をもっていてそれをさっさっと使い分けてるイメージと言われました。なるほどーと思いました。新しい工具、どうぞお楽しみに。
スポンサーサイト
2017. 04. 17  
いつのまにかもう4月も半ばを過ぎてしまいました。3月23日から8日間のシャロンのワークショップからもう1ヶ月近く経っているなどとは全く信じられない鮮烈な記憶とその後の展開にまだスペースアウトしていて、明日からの通常稼働に向けて今晩こそ本当に着地しないといけない。イースター休暇最後の今日は、1日の間に晴れと曇りと雨が忙しく入れ替わり、まるで右往左往する世界情勢を映し出しているよう・・。

これまでたくさんのトレーニングを受けてきて、今も常にいろいろな先生から習い続けているけれど、私はやっぱりシャロンから一番学ぶな、というのが今回感じたことでした。「でも寝てたじゃん」by中村かおり(ミュンヘンで活躍するヨーロッパ第1号日本人ロルファー)

初日の3日間行われたSharon WheelerのArt of Rolfingというワークショップは、一日2人の参加者をシャロンがワークし、それをみんなが観察するというもの。シャロンの3時間ワークをまるごと受けられるチャンスですが、それより何より彼女の施術中の絶え間ないトーク(これが施術内容と全然関係ない)にいかに気をそがされることなく観察に集中できるかという精神力を試される3日間でした。初日休憩もほとんどとらず1日8時間喋り続けるシャロンの洗礼を受けたかおりは、もう無理・・と至極まっとうな反応を返していて、これにもう慣れている故めちゃくちゃ面白いとはしゃぐ私と対照的でした。

そもそも第一世代のロルファーたちは、ドクターロルフ(そうなのです、アイダロルフは決して自身をファーストネームで呼ぶことなど許さなかったそうです。あの世代の女性の特徴ですが。私生活を全く明かさなかったこと、彼女の特別なワークの秘密はもっとも信頼するシャロンにさえ明かさなかったことを含め、現代の私たちの持つ印象とかなり違う)のやっていたことをただ眺めていただけだそうなのです。日本の徒弟制度も元々そうでしたよね。ただただ一心に観察して、盗む。奥義などは口に出して教えてもらうものじゃないのです。手がどこにあるか、そこで何をしているかなどということはいちいち教えてくれないので、 3Dを自分の中で一生懸命にイメージしながら、その場のエネルギーの変化で実際に起こっている化学反応を想像するような作業。ロルフィングトレーニングはこういうことが多くて、たぶん現代社会の教育とかなり違います。教員免許持ってるのですが、私の教える英語などは詐欺で実際全く何の役にも立たないと学んでる時から知っていて、今やっているこういうトレーニングの方がはるかに饒舌にいろんなことを教えてくれると感じています。

Sharon Wheelerはもはや亡くなるか高齢で現役を引退する人の多い第一世代の残り少ない現役ロルファーで、ドクターロルフが実際していたことを、これはドクターロルフのやっていたこと、これはドクターロルフはできたけれど私はできない、これは私が発展させたこと、ととても誠実に教えてくれます。終始ドクターロルフがそこに立って私たちを見守ってくれているような気がしました。

今回は参加者がたった5人だったこと、経験豊富で人間的にも円熟したロルファーが主だったので、私は本当に安心してその場を楽しむことができました。いつもいつも感じますが、ロルフィングのトレーニングは特別に楽しい。何が楽しいって、変わった場所に生息する希少種が集まった時の独特の雰囲気が好き。各自はそれぞれ人生悲喜こもごもあるだろうが仕事するときは本当に楽しそうで、しかもちゃんと機能している。迷いなく変わりもんとして貫く人たちはどこかあっけらかんとした自由さがあるのですね。集団で歩いている同僚たちを後ろから見ると誇らしくなります。醸し出す雰囲気が普段見る人々と全然違う。歩き方が上手だからだけでなく、なにかやっぱり存在感がある。だいたい集まってもばかな話ばかりしてゲラゲラ笑っているだけですが、お互い安心してクレイジーになれる。やっぱりこの人たちと会うのは私の大事なリソース。

個々の内容ですが、きわめて個人的な内容なので割愛。ひとつ面白かった逸話は、ドクターロルフは人がいつどこで何を経験したか体を見て読み取っていたそうです。施術前に、あるクライアントにあなたが5歳のとき経験した自転車事故について話して、と言ったのを周りにいた人も当の本人もびっくりしたそうですが、似たことをシャロンもしていることがわかりました。ある人が幼少期に自動車に正面衝突されたことを、その人の組織を触って知って、その車の型まで当てたことがあるそうです。事故から何十年も経った後だったのでその痕も巨大化していたそうで、それも面白かったと。

ドクターロルフは体に潜むトラウマを当てて、それを引きずり出すのをものすごく得意にしていたそうですが、シャロンも別の形でそれを受け継いでいる。シャロンはドクターロルフと同じものを見ることができて、それは直接本人からでなくて人づてに聞いて知ったそうですが、だから弟子として一番信頼されていました。ただシャロン自身は触るほうがうんと得意で、触ることによりトラウマを受けた組織を忠実に浮き彫りにする。その後起こることは奇跡やマジックとしかいいようのないものですが、まあいつもの延長線上に起こることです。面白いのは彼女はトラウマを腫れ物のように扱わないというところ。基本ヒッピーで、エサレンやらロルフィングやら怪しいものに関わりながら、彼女は極めて現実的で着地したアプローチをします。彼女の体現するものから直接学んだことは大きかった。SEのプラクティショナーとして着地点を探っているのですが、女性ではまだ理想の人を見つけられない中、シャロンのアプローチから学ぶことはすごく多かった。

シャロンの言葉で面白かったのは、トラウマを幼少期に受けると、体(の成長)はそこで止まるということ。「だから幼少期にトラウマ受けるといつまでも若い体でいられる。」トラウマの利点!悪くない!

ドクターロルフやシャロンのしていることは私にはできませんが、でもちょっと違う形でなにかができるようになるかもしれないと思っています。私に与えられた方法がまだ眠っている気がしている。そしてそれから呼ばれている気もしている。封じても封じても引き寄せられる。もともと本当に大事にしていることは言葉にできない。理解してもらえないから封じようとしていましたが、ロルフィングトレーニングに行くたびにああ私がやってることって特別スプーキーじゃなかったと安心します。今回シャロンをじーっと観察していて、彼女が見せてくれたものから学んだことは本当に大きかった。ああこれもうちょっと続けてみよう、と面白く思いました。次は必ず彼女のクラニオセイクラルとテイルボーン(骨盤)のワークショップに行くつもり。いまから待ちきれません。
2015. 06. 10  
Zürichから帰って2日。何もかもがすごい体験だったけれど、私は夢を見ていない、あれは現実で、いまも現実が続いている、と思いの外淡々としていることに気づきます。

帰ったらこの2日で、予約のキャンセルと新規予約が同時にダダダダっと起こりました。2日でこの動き方、もう見事としかいいようがない。しかも、この2日にいらした新規の方々は、まるでこのワークショップを私が受けてくることを知っていたとしか思えない・・・。

今年の夏、日本で私にとって大事な予定があります。それが決まった途端、お試しが続きました。捨てて捨てて、それでも捨てられないもの、しがみついているものは何か、とことん試されました。まさかと思うようなことばかり続き、自我で行った決断という決断が全部裏目に出ました。

迷いに迷った結果、日本滞在を短縮することを決意し、もう買ってしまった返金不可の航空券を、新たに買い直しました。完全にショートした直感に、しっかり考えないとまた決断が裏目に出ると囁く自我の理性。この迷走で決断を一日見送ったら4ヶ月動かなかった航空券が一日で200ユーロ以上跳ね上がってしまい、もう観念、もう十分、とこの時点で高くなった航空券を買い直しました。ボンドトレーダーの才能は皆無。

ということで、今回の東京セッションは期間が変わります。変更を快く受け入れてくださった方々、本当にありがとうございました。やむなくお断わりさせていただいた方々、本当に申し訳ありませんでした。ご縁があれば、またいつかお会いしましょう。東京セッションにご興味おありの方は東京セッションのお知らせをごらんください。若干まだ可能です。

とにかく最近いろいろなことに振り回されながら、繰り返し繰り返し学ばされたのが、枝葉に振り回されるな、コアを捕らえよ、ということでした。ホメオパシーでもう泣きながら格闘しているこれ。体の症状は、表面に現れた手がかりの一つ。手がかりは、利用するもの、利用されてはいけない、それを起こしている真の原因に踏み込め。

シャロンのワークは、シャロンを通して垣間見たアイダのワークは、それでした。こういうことだったのか。

もうテクニックなんていらない、そんなものじゃない、今まで何やってきたんだろう、何勘違いしてきたんだろう、と自分を恥じました。こんなセッションがしたい、これをつかみたい。必死になって、もう恥も外聞もなく追いかけて教えてもらいました。最後の2日間はお昼ご飯も休憩時間もなし。

シャロン自身が最後2日間、お昼ご飯も休憩時間も取らなかったのです。ひっついてまわっていた私が見た限り、最終日には朝8時半から4時まで、何も食べず何も飲まず、トイレに行ったのも1回だけ。しかもその8時間、ずっとしゃべり通し。こんなことって可能なの。

生徒たちの方が三々五々自主休憩に入って、ダイニングで果物やパンをかじったりしている間も、シャロンはずっと誰かにワークしているかしゃべっているか、あるいは両方をしているかでした。単なる雑談さえ、何もかもが貴重な情報なので、私はそこから離れることができない。お腹が空いて喉が渇いて、集中力が切れて気絶しそうでした。

人にこれだけのエネルギーを注ぎ続けられるシャロンに、感動しました。ここまで教えてくれる、与えてくれる。感謝しました。それも、ただ好きでやってんのよ、というスタンス。本当に普通のおばちゃん。世間はトラウマを過大評価しすぎてる、そんなの生きてりゃいくらでもあるわよ、とか、私のセッションで感情的になる人はいない、それは私の問題か相手の問題かと何十年も注意深く観察してきたけれど、どうやら相手の問題だと分かった、とか、ポロっという爆弾発言が面白くて、ああ、ヒーラーってこういう普通のおばちゃんがいちばんいい、と思いました。彼女のセッションのもつ最高の安心感て、間違いなく彼女のこういうところにあります。

ついでに聞いてみたのです。アイダのワークは全然痛くなかった、という人がいるんですが本当ですか?と。それに対してシャロンは、一体全体誰がそんなこと言ったの!?と目を丸くして、
ー痛かったわよ!アイダがいつも座っているふかふかの椅子から立ち上がってまっすぐこちらに向かってくると、もう気配で感じる、その時がくると。めちゃめちゃ構えた。
でも痛みの質が違ったと思う。
私たち痛みについていい語彙をもってない。
どうも痛いというとネガティブに聞こえてしまう。

知りたかったことがわかってよかった。


シャロンのものすごいワークを受けて、目の前で次々繰り広げられる奇跡を見て、人が人にこれだけのことをできるということを知って、しかもそれが伝えられるものなのだとわかって、つかみたかったものが形になってやってきてくれたのを感じました。これは人としての技。特別な神がかった能力ではない、淡々と、コツコツと、積み上げた先にあるもの。

帰って初のセッションを恐る恐るしたら、大きく変わったのがわかりました。焦点が合う。うんとやりやすい。まるで横にシャロンがいるみたいに感じました。守護霊として来てくれたみたい。

普段は授業のノートや録音はほとんどそのまま保管するだけなのに、今回は荷物を片付けて部屋の掃除が終わって真っ先にしたのが、撮ったビデオを見ること。何度見ても飽きない。次に会える時まで、ずっとこの位置から学び続けようと思います。そしてアドバンストレーニングも、シャロンのおすすめコースにしてしまうかもしれない。

2015. 06. 06  
3日目が終わりました。今日は濃かった。

初日2日はシャロンの観察と人へのワークで忙しくて自分がやってもらうことはなかったのだけど、今日は昼休み返上でシャロンのワークを受けさせていただきました。何十センチもある傷跡を持つ人たちに比べれば私のは地味でやってもらうほどでもないと思っていたのが、毎日忘れていたことが出てくる出てくる、私の頭蓋骨はトラウマの塊だったということが判明し、結果massive 7th hourをうけることに。

頭蓋骨はいろんな人に習ってきたけれど、シャロンのワークが今までで一番すごかった。頭蓋骨もパン生地と同じように扱うのか・・・。小学生で矯正のために何本も抜歯し、失敗した矯正のために噛み合わせがおかしくなった結果26年後に矯正をやり直し、その過程でまた歯を何本も抜かれ、その後埋め込んだインプラントがうまく着床せず、さらにドリルで穴を開けることを繰り返し、顎のサイズに合わないインプラントを何本も埋め込まれ・・・・ゆうに一軒家がたつ人生かけた大掛かりな治療の結果、得たものはさらにこじらせた顎関節症でした。口内のひどい縫合がなかなか癒えず、その後前歯ばかりが虫歯になるというおまけつき。

度重なる歯科治療の失敗により今やマウスピースがないと一日も眠ることができなくなった私は、権威の先生方から離れることを決意し、数え切れないレントゲン、MRI,カルテ類を全て回収し、自分でケアする道を選びました。だから頭蓋骨ワークは、その効果と危険を人生かけて実体験してきた強みがあります。なにが効果があり、なにがないか、私自身の身体が知っている。

シャロンのワークは、本当に深かった。今まで誰もこの強さと深さと緻密さでやってくれなかった。それがどこだかわかっていたけれど自分では決してできない部分にがっつりアプローチが入った時に、思わず親指たてて合図しました。身体中がそれ!!と叫んで泡立った。本当はネックワークがもっと必要だったのをシャロンも私も知っていたけど時間が許さず、そこで終わりました。でもそれでもそのあと背骨が捩れるようなウェーブが何度も訪れ、痙攣がつづき、午後のクラスが始まってもしばらく起き上がれませんでした。その後起き上がると、顎が緩んでいる。いつも、歯がかみ合わないように無意識に努力しているのに、今は気がつくと口が半開きになっている。首がこんなに自由になったのは何年ぶりだろう・・。

あれから9時間たった今も、触られた箇所すべてが今でも彼女のタッチをしっかり覚えている。あんなに幸せな瞬間は人生でなかった、と思えるくらい・・。今でも触られているみたいです。脳脊髄液の脈動が、彼女の手をまだ感じている。


ホテルに帰ってから、散歩に出ました。ホテルの裏がもうすばらしいワンダリングコースで、旅行客が楽しんでいる。自転車専用コースがあり、マウンテンバイクで疾走するシリアスライダーがすれ違う。マウンテンバイクって、こういうところで使うものだったのね。

ふらふら歩いていたらいつのまにか獣道に入ってしまい、最後は四つ這いになってジーンズを泥だらけにして、滑り落ち木の根にしがみつきながら必死で崖を這い登るはめになりました。まるで私の人生みたい。

もっと遠くに行きたい、そこに開けるであろうすばらしい世界を見てみたい、そう思って、足元の花や一瞬一瞬の景色をみすごしていないか。人生にゴールなんてないのに。山歩きそのものが人生なのに。何を頑張ってるの。何を目指しているの。

立ち止まって周りを眺めてみよう、そして引き返そう、それを学ぶのは大事。・・・という声に従えば何か学んだかもしれませんが、頂上の眺めのいいところにいってみたい誘惑に勝てず、登りきってしまいました。頂上まで行って、すばらしい街並みと川を見下ろしたら、涙が出てきました。

一歩先に何があるかわからない獣道に迷い込んだような、でも、振り返るとなんだか全部きちんと辻褄が合っている人生。いまも、この瞬間も、この先なにがあるのかわからない不安に焦点を合わせたら、もうすぐここから飛び降りてしまいたい衝動にかられるかもしれない。でも、ただなすがままにいることを選ぶこともできる。結局今回も、何もかも段取りが悪かったのに、結局何もかも全部いろんな人にお世話になって、結果ありえないくらい快適に過ごせているじゃない。

毎日私を送ってくれたスイス人のクラスメートと、今回なにを学んだかを話していたのですが、つくづくシャロンそのものから学んだと思います。彼女なんといまでも1セッションに2、3時間かけてしまうそうです。一枠3時間。だから一日2、3人しかとれない。時間でセッションができないという彼女。いちいち本気になってしまうからだと思います。だってちょっとしたデモや見本でいちいち本気でがっつり来る。本当は見立てだってワークだって、ものすごく速い。速くやろうと思えば、実際にできるのに。納得いくセッションにしたいのでしょう。とにかくセッションに時間がかかる彼女に、アイダはいいのよシャロンはあれで何かやってるんだから、といっていたそう。実は私、自分がこのタイプなのでよくわかります。トレーニングで速くできるようになりましたが、本当は時間に縛られず、一時間2時間でも、それが起こるまでただじっと聴いていたい。

「お金じゃない、私は人を助けたい。」これを、本当に彼女そのものから感じました。もう、本当にこの仕事が好きなんだなと。持って生まれたギフトを自分のために使う気はさらさらなくて、本当に純粋にギフトで人に与えることを楽しんでいるよう。自分がやっていることがよくわからない、わからないけど、それが起こる、という彼女。こんな風に正直に言ってしまうところは、エミリーコンラッドとも似ている。彼女はきれいごとは全然言わない。もうどうしようもなく正直な人で、もう一眼見た時からこの服装といい、佇まいといい、喋り方といい、似たものを感じてしまっていたのです。ああ私こういうおばあちゃんになりそう、と。ワークそのものは素早くできるけど、あまり時間に興味がなく、ワーク中も話がどんどん飛ぶしエサレンの話になったりエドガーケイシーの話になったり、いまの自分のやっていることがたのしくて夢中になっているうちに時間が経ってしまっていたというパターンを繰り返している気がする。・・・これ43年やってまだ変わらないのか。自分の行く末を見るよう・・・。

本人曰くロルフィング協会のメインストリームにはいないし、彼女が何をしているかを知らないロルファーさえたくさんいるというスカーワークですが、私からいったらシャロンからはもっともアイダを感じる。彼女のすぐ横にアイダがいるみたいに、気配を感じます。生のアイダの言葉を聞いたと感じたのは初めてです。

今回のワークショップは、いろいろな自分自身の転機とも重なっていて、やっぱり来るべくして来たのだなと感じます。そして、本当は優先順位のもっとうんと高いものを投げ出してこんなに長々と書いていることも、何か必要なことなのかもしれない。









2015. 06. 05  
Sharon Wheelerのチューリヒでのスカーワークショップの2日目が終わりました。

スイスは真夏で、照りつける日差しにドイツの感覚で用意してきた服がまるで役に立たず、クラスメートに半袖とタンクトップを貸してもらう毎日。

シャロンのワークショップは本当に面白い。こちらがアザ(とくに外傷跡と手術跡)の修復

こちらが骨の修復

以前から研究していて、こんなもんかなと思ってやっていたら思いの外うまくいくので、こんな簡単なわけないだろ、本人に直接習いたい、と思っていたので、待ちに待っていました。

今回私が出ているのは傷跡の方ですが、骨のテクニックも見せてもらっています。彼女いわく、骨もtissueのひとつだから同じことだそう。確かに同じです。

シャロンは故Ida Rolfから直接習った第一世代ロルファーの一人で、アイダから解剖学書をとりあげられ、手だけですべてを知るように訓練されたロルファーです。私より小柄で160センチあるかないかの体はふわふわしているのに、手だけがびっくりするくらい大きくてゴツゴツしている。男性労働者の手。こういう手をもつ女性を見て、なんだかほっとしてとても嬉しくなりました。(ちなみにアイダはさらにうんと小柄なのに手はさらにその1、5倍はあったという、巨大な手の持ち主だったそうです。)

エサレンに20年いて、アイダともとても近かったシャロンは、ボディワークというものを熟知しています。簡単、早い、そして効果が永続する、ということを言葉通りにやってみせる。集まったモデルクライアントたちは、たとえばバイパス手術、交通事故による複雑骨折、落馬による顔面崩壊、一部の半身麻痺、出産後の不調、繰り返した帝王切開、関節置き換え手術etc.の経験者たちで、そのモデルにワークする私たちにアドバイスを与えて回るという形式です。

初日にささっとテクニックを教えてくれたらあとはやってごらん、それだけ。予想通り彼女があまりにも簡単そうにやるので、なんだか気楽にやってみると確かにすごくうまくいく。2日目はクラスメートのワークもかなり板についてきて、何年も何十年も解決しなかった痛みや痺れがわずか1時間そこらでなくなって人生が大きくかわる現場に立ち会うことになり、なんだかすごい経験をさせていただいています。

実はアイダはロルフィングでは傷跡に直接ワークすることは避けていたようで、だからシャロンも傷跡のワークにロルフィングは役に立たない、とはっきり言い切っています。確かに、はがす、取り除く、というより、呼び起こす、というタッチ。毛糸が絡まってできた結び目を解いていく作業と似ている。格闘しているうちにますます絡ませてしまい、最後はイライラしてざくっと全部切りたくなる、あれ。

傷跡とかケロイドは、普通の皮膚とはまったく違う質感で、普通の刃物では刃が折れてしまうくらい組織が硬く厚くなっているのですが、これはもう修復不可能だから切り捨てるしかない、というのが現代医療。癌の治療もこの流れです。でもシャロンは違う。ちょっと事情があってひねくれているだけ、他の組織となんら変わらない、という姿勢で、更生施設の指導員のように彼らの本当のニーズを察して、本当に行きたいところに導いてくれる。

アイダは繰り返し、正しい角度で、正しいスピードで、ということを言っていたそうです。彼女を見ていると、それを体現しているのがわかる。私もやってもらいましたが、触られて間もなく、どういう事情でそれがおこって、いま内部組織がどうなっているかをささっと説明されたら、すぐにまさにそういう風に触ってもらいたかったの!そこそこ!!!!というタッチがきて、うぅ〜〜〜〜っそれそれ〜〜〜!!!という感じで解放が起こりました。ものの数分。

大きな傷や複雑な傷は1時間くらい独立して数回やったりもするけれど、大抵はロルフィングセッション中にささっと加えて、それで終わりという。無痛分娩の注射の後遺症でその後何十年も苦しんだ人の、ドクターは絶対に認めないつながりが彼女によってするすると解き明かされ、解放されたのを見たのは本当に感動しました。

彼女は無駄な休み時間を取らずに早く終える主義なようで、ろくに休憩時間もなくて水飲む暇もないくらいだけれど、終わるのはいつも4時で、今日はクラスメートに車でホテルまで送ってもらう道すがら、AC/DCのコンサートを横目に見ながら照りつける日差しの中を早々に帰ってきました。これくらいの消化時間があると、すこし余裕がある。

面白いことに、彼女の今回のワークショップでは、質問するひとがいない。全員ロルファーだから??質問は、と言われると、ロルフィング以外のワークショプではだいたいしょうもない理屈っぽい質問をいつまでもし続ける勘違いが一人や二人はいるもので、こういう見当違いの質問につきあう時間も考慮しての時間配分なのですが、今回はそういう時間がないから早く終わっているのかも。

シャロンは、見ればわかる。理屈じゃない。そして、自分もやってみて、やってもらって掴む、というやり方がいい。彼女は直感のワークですが、頭を使わないという意味では全然なくて、アナトミーを知らないわけでは全くなくて、知識はすごくあります。医療関係者とタグを組んでいて手術の形式にはとても明るく、国際筋膜学会で発表し、自分のやっていることにスーパークリアで、何がどうなっているからこうする、ということをクリアに説明できる。でも説明をしながら、そして多くの場合ワークと全く関係ない話をしながら、それを行っている手は別の生き物のように正確な動きを独自にさっさと進めていて、正確なタイミングでワークは終わります。もうこれは熟練以外の何物でもない。クラニオバイオダイナミクスやソースポイントでは、雑念が入らないように、ニュートラルでいるように、とかなりの準備と集中力を発動させますが、スカーワークは、勝手に手が動いて勝手に起こる、そのお任せ感が大事なようです。書きながら、直傳靈氣と似ていると思いました。



このワークが有効な例:
手術あと
外傷あと

手術や外傷跡の手当ては、だいたい2週間から6週間あけて、傷跡がふさがってから行います。不思議なのは、おなじケロイドでも、火傷あとはあまり効果がないようです。皮膚の組織がたぶん変わっているのでしょう。直傳靈氣は手当てが早ければ早い方がいいのと対照的。(靈氣の日本での地名度を一気に上げるきっかけになったのが、関東大震災の後の火災でやけどを負った人たちの手当てでした。)

このワークが即有効だと思い浮かぶクライアントさんがたくさんいます。彼らも私のアップデートをすごく楽しみにしているので、期待に沿えそうでとても嬉しい。スカーワークだけで一時間ロルフィングセッションとは独立してできる感じです。あと2日だけなのは本当に残念。4日だけは短すぎる。できれば40日、できれば40年、習いたい。シャロンからは本当に学ぶことが多い。彼女のワークショップにはこれから繰り返し参加しよう、と思います。





プロフィール

rolfertakami

Author:rolfertakami
鎌田孝美(Takami Kamata)

http://www.takamirolfing.com

・・・・・・・・
ヨーロッパロルフィング協会に所属する、
ヨーロッパで第2号の日本人ロルファーです。
英国スクールオブホメオパシー
アドバンスプラクティショナーコースに在籍し
現在臨床を行っています。

・・・・・・・・

内側に深くしまいこんだこだわりを、抱きとめ、見つめ、解放し、
かわりに内側で眠る可能性に光を与える。
身体が目覚め、失ったものを取り戻していく過程を
みなさまと楽しんでいきたいです。

・・・・・・・・

・ヨーロッパロルフィング協会認定
公式ロルファー
・同ロルフムーブメントプラクティショナー
・直傳靈氣師範
・全米ヨガアライアンス認定
ヨガインストラクター
・陰ヨガインストラクター
・ソースポイントセラピー認定施術者

・・・・・・・・

<セッションのお申し込み&お問い合わせ>

rolfertakami@gmail.com


・・・・・・・・・
2017年冬 東京セッション
12月27日(水)〜1月3日(水)


2017年 直傳靈氣講習会(東京):

前期12月29日(金)18:00〜21:00
  12月30日(土) 9:30〜12:30
       14:00〜17:00 
後期12月31日(日)9:30〜16:00
        
      

直傳靈氣交流会(フランクフルト)




直傳靈氣交流会(東京)


参加お申し込みを受け付けております。
.................

Profile:

Takami Kamata

Certified Rolfer®
Certified Rolf Movement®Practitioner
Jikiden Reiki® Shihan
Registered Yoga Teacher
SourcePoint Therapy® Practitioner

Contact me at:

rolfertakami@gmail.com


........

カテゴリ
Q&A (1)
検索フォーム
カウンター
カレンダー
06 | 2017/07 | 08
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31 - - - - -
読者登録する


提供:PINGOO!
QRコード
QR

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。