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2012. 10. 16  
痛みについての研究は近年になってぐっとすすんできましたが、それでも未知の領域の多い分野です。たとえば腰痛になるととにかく不安になるので(腰痛は腎臓と関係が深く、腎臓は不安を溜め込む場所なので、不安が腰痛を作り出すとも言える)直ちに組織の変形を疑いますが、痛みと組織の変形は実はあまり関係がなく、問題は痛みに対する感受性にあります。→(痛みは主観である

ブロック注射や痛み止めの服用は、痛みを感じさせる中枢神経(痛みの受容器)を麻痺させて痛みが感じられないようにしているもので、痛みそのものを取り除いているのではありません。ほとんどの方はこれを治療と思っていますが、これは症状の抑圧であり、一時しのぎの対処療法です。じゃあなぜそれで治るんだ、と思いますが、これはこの時水面下で自己治癒力ががんばってくれているおかげです。自己治癒力が発動してその後自然に治るので「注射が効いた、痛み止めが効いた」と思いますが、治したのは実は水面下で頑張ってくれた自分自身の自然治癒能力で、痛み止めではありません。痛みの受容器をこのように麻痺させつづけると、受容器そのものが変成したり機能障害を起こしたりして、本当に手術が必要な状態になることも少なくありません。

そもそも痛み止めがきくのはたいてい救急の場合で、慢性の痛みにはこの手は通用しないのがほとんどです。痛み止めとして代表的なNSAIDsやモルヒネのたぐいは、痛みの程度を10とすると1か2くらいの改善しかもたらさないというデータもあります。症状の抑圧を繰り返し、自己治癒力を抑圧しつづけると、水面下でがんばっていた自分自身の治る力は次第に役割放棄をし、対処療法に頼るようになっていきます。薬の副作用などにより、その対処の対処が必要になり、痛みを作り上げた原因の上に層がいくつも重なって、痛みの根本原因はますます見えにくくなります。

また、手術によって身体にメスをいれると、空気にさらされた内部組織は癒着し、この組織の癒着は筋膜リリーステクニックを使っても元には戻りません。またほかの部分の歪みが元で、この痛む部分がその結果であり代償であった場合、元となる部分を残したまま、結果であるこちらにメスを入れても根本解決には至らず、逆に今度は本当のゆがみ、新たに不自然な歪みを加えることになります。実際手術の副作用が慢性の痛みを引き起こす例は多く、逆に手術による痛みの改善は短期間しか得られないというデータもあります。身体にメスを入れて得られるのは機能の改善であり、痛みを感じるかどうかは全く別のところにあるからです。

実は痛みが完全になくなるかどうか、完全に治癒に向かうかどうかというのは、ご本人の意識のあり方に負うところが大きいのです。一番大事なのは本人に生きる力があるかということです。自分では無意識の部分で痛みに依存してることも多く、その痛みを手放したくないという深層意識がある場合があります。また、求めるゴールが現在の不快症状を取り除くことだけの場合(この深層意識は強力)、ロルフィングによってもたらされる他の改善、たとえば睡眠の質がよくなった、呼吸が楽になった、エネルギーが満ちてきた、といったことを肯定的に捉えることができません。

ロルフィング中に、とっくに治ったはずの過去の古傷が痛みだしたり、今まで蓋をしてきた自分の最も向き合いたくない感情を再現することがあるのですが、これらの好転反応も全部ひっくるめて今の自分をまるごと見つめなおす必要がある場合があります。このとき今までの思考パターン、つまり、罪の意識(自分は悪い子だから罰せられないといけない)、責任転嫁(何かのせいにしたい)などが発動して、治ることにブレーキをかけることがあります。細胞一つ一つに埋め込まれた感情、魂の記憶全部を含めて、今の自分を許して抱きとめる発想がないと、自分の身体を根本的に楽にし、健康にし、幸せにむかうのは自分が選ぶのだ、という自分で自分を癒す自己治癒力の発動につながりません。これは根本的な生き方の問題であり、ロルフィングテクニックだけでなく、すべての治療の及ばない領域です。

ただし痛みがあまりにも強い場合、痛み止めに頼った方がいい場合もあります。痛みに弱い方が、痛みにとらわれるあまり、ポジティブな経過を全く思い描けない場合は、リラックスして自己治癒力の発動を促すスペースを持つ必要があるからです。一つの方法にとらわれず、いろいろな可能性を考慮してください。
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プロフィール

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Author:rolfertakami
鎌田孝美(Takami Kamata)

http://www.takamirolfing.com

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ヨーロッパロルフィング協会に所属する、
ヨーロッパで第2号の日本人ロルファーです。
英国スクールオブホメオパシー
アドバンスプラクティショナーコースに在籍し
現在臨床を行っています。

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内側に深くしまいこんだこだわりを、抱きとめ、見つめ、解放し、
かわりに内側で眠る可能性に光を与える。
身体が目覚め、失ったものを取り戻していく過程を
みなさまと楽しんでいきたいです。

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・ヨーロッパロルフィング協会認定
公式アドバンスロルファー
・同ロルフムーブメントプラクティショナー
・直傳靈氣師範
・全米ヨガアライアンス認定
ヨガインストラクター
・陰ヨガインストラクター
・ソースポイントセラピー認定施術者

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<セッションのお申し込み&お問い合わせ>

rolfertakami@gmail.com
+49(0)6171 279 0088

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2017年冬 東京セッション
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2017年 直傳靈氣講習会(フランクフルト):

前期10月20日(金)14:30〜18:30
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直傳靈氣交流会(フランクフルト)
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ホメオパシーについて語る会
10月18日(水)14:00-17:00
内容
ホメオパシーとの付き合い方:
ーファーストエイド
ーミニコンサルテーション
Abby Takarabe, Peggy Bideホメオパスを
聖地スワジランド、オーストラリアから
講師にお招きします。

参加費用:
50ユーロ

タロット講座

10月23日(月)
13:00−16:00

講師:大塚英文さん
受講料:60ユーロ


参加お申し込みを受け付けております。
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Profile:

Takami Kamata

Certified Advanced Rolfer®
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Jikiden Reiki® Shihan
Registered Yoga Teacher
SourcePoint Therapy® Practitioner

Contact me at:

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