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2013. 12. 08  
自筆にはエネルギーが入っています。メディアが間に入れば入るほど、これが薄まる気がする。今は最初からこうやって活字で文字を書くようになりましたが、昔は一つの文字を生み出すのに、ものすごいエネルギーが必要でした。石に刻み、木に刻み。一方で、エネルギーの使い方は今とは比べ物にならないレベルで効率的だったようです。

英訳されたハーネマンを読んで、悲惨な意味不明さで混乱の極みに陥って時間を大いに無駄にし、パラケルススも意味不明の英訳に金返せ的にムッてた私としては、ヒルデガルトもゲーテも本当はドイツ語で読む方がいいんだろうな〜と思っています。ハーネマンもゲーテも外国語に堪能だったから、訳しても世界観ががらっと変わるものではないと思ってはいましたが、なにか原書じゃないと全く入って来ない感じ。エネルギーが損なわれてる気がする。

昔の人の筆跡を見ると、現代人と雲泥の差です。美しいだけでなく、エネルギーにおいても。たとえば源氏物語は紫式部の自筆が残されていないので、男性である藤原定家の写本しかありません。なんだか私にはゲーテと藤原定家がダブるのですが、狂おしい恋、みたいなものを男性が書くと現代の私たちがウザいという世界になる気がする。藤原定家の源氏物語写本は、教養というより読んではいけないものを手に取ってしまった時の密かな興奮、みたいなものが伝わって来て面白い。ゲーテもハーネマンも、いろいろ念をこめていたであろうあの自筆の原稿をそのまま手に取りたい衝動にかられる時があります。(読めないけど)

モーツアルトの自筆のスコアは天界を垣間みるよう。彼は書き直さなかった事で有名ですが、あの筆跡をみていると、彼自身の生命力の弱さに驚く。自分自身を完全に天に捧げているように見えます。小林秀雄がモーツアルトの事を大意識家と呼んででいたし、彼の音楽を疾走する哀しみと言っていたけれど、彼そういう次元にいなかった気がします。手紙だと違いますが、楽譜を見る限り、こと音楽に関しては。

バッハのスコアはモーツアルトと対極。もっと生身で、どっかりとした質感を感じます。連想するのはどっかりと根を張った広葉樹。シュタイナーは、自然に直線はない、という信念をもとに、独特の曲線が特徴の建築を編み出しましたが、バッハのスコアはそれを連想させる。バッハを数式だと言う人は多くて、確かに印刷された譜面をみると美しい幾何学模様に見えますが、本人の自筆スコアはかなり質感のある曲線です。

ベートーベンは、音楽室にかかっていた肖像画の異様さに岡本太郎のような爆発的な生命力を連想する人が多いでしょうが、私はベートーベンハウスを訪れて自筆譜とデスマスク、遺髪を見たときに、その繊細さにびっくりしました。細い髪の毛、やせこけた頬、神経質そうな文字。スコアにはでもやっぱり、生命を削っているような渾身!というエネルギーがみなぎっている。

ゲーテはものすごく美しい文字を書く人で、彼の書いた一言一句がそのまま芸術です。ものすごく美的センスがある。同じ市内にゲーテハウスがあってあまりありがたみを感じる機会がなく、御坊ちゃまっぽい顔つきやいかにも生活に困ってないからできるみたいな回りくどい求愛が鼻につくし、偉大な芸術家はたいてい生前は世間に認められず不幸でそれが偉大な証拠、みたいな原則に照らすと現世で成功しすぎてるし、と、なかなか素直に尊敬できないでいたのですが、でも下手なやっかみを外すと、彼の世界観は偉大です。

ゲーテは必ず一度自筆を目にするといい。印刷された日本語翻訳では、エッセンスがかなり抜けおちている気がする。日本語にすると彼の気の利きすぎた言い回しがすごく回りくどくなってしまい、特に現代人にはくどい人みたいなイメージを与えてしまう。ちょっと前に浅はかにもゲーテについて知ったようなことを口走ったら、まるでゲーテの霊から怒られているようなことが起きていて・・いや、一通り読んでは来たのです。シュタイナーにすこしでも関わったことのある人は、かならずゲーテの教えを学ぶことになるので。ものすごい人だとは思います。彼の色彩論をきちんと読んでおかないといけないな、とすこし青くなっていたのです。エネルギーはダイナミズムがあって始めて意味をなすので、陰陽や極を語るにも彼の分極とか高昇というキーワードを借りる必要がある。

そうしたら、なんとテレパシーでも通じたかのように、びっくりするタイミングである方が関連することに面白い解釈をくれました。陰陽のエネルギーに、ちょっと違う角度からのキーワード。加法混色と減法混色の原理について書かれたこのサイトにとてもわかりやすくまとめられています。加法混色で得られるものは白。減法混色で得られるものは黒。これにある概念を加えるとものすごく面白いものが見えて来たのですが・・そのあたりはカット.

エネルギーワークに関しては、出来ることと、説明する事が、まるで別の能力なので、これは私はとても気をつけています。出来るんだ、というそれだけでは、再現性があるものだといって人に教えられない。これを説明するとなると、相手にすんなり入る共通の語彙を持って来ないといけない。じゃないとひとりよがりになる。じゃなければ教祖様になってしまう。

私は超能力を持っている訳ではありませんし、超能力に関心があるわけではありません。関心があるのはいつも、人の霊性です。日本人の霊格はものすごく高い。でもちょっとオツムの使い方に慣れていない。私はドイツ人に頭を鍛えてもらう機会が多くて恵まれていると思います。ドイツ人はとにかく理知的で、自己反省の塊で、説明オタクです。自分の感情さえ、理路整然と説明したがる。日本人はそれに対して、説明不要の世界に長くいすぎた。「私はできる」「わ〜すごい〜」でコンセンサスに一挙に到達する。(あるいは「ありえない」で一挙に決裂。)この無邪気さは素晴らしくもあり危険でもある。両方極端なのですが、お互い学び合って中道をめざすといいかもしれない。学び合うにはいいペアです。自分のやっていることを、自分の関心を、独りよがりにならないよう、自転車の乗り方を教えるみたいに、伝えられないか。エネルギーを教える、ということに踏み出して、この部分をきちんと自覚しないといけない、と意識し始めました。

「見えないもの」もすべて含めてこの世はきちんとした仕組みで動いているけれど、この仕組みは万人の共通認識ではないので配慮が必要なのです。エネルギーの極、陰陽をどう説明しようか、、、といろいろ試行錯誤していて、ゲーテの偉大さが改めて身にしみた次第。説明オタクのドイツ人思考を借りるのは本当に便利と今更実感しています。
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Author:rolfertakami
鎌田孝美(Takami Kamata)

http://www.takamirolfing.com

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ヨーロッパロルフィング協会に所属する、
ヨーロッパで第2号の日本人ロルファーです。
英国スクールオブホメオパシー
アドバンスプラクティショナーコースに在籍し
現在臨床を行っています。

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内側に深くしまいこんだこだわりを、抱きとめ、見つめ、解放し、
かわりに内側で眠る可能性に光を与える。
身体が目覚め、失ったものを取り戻していく過程を
みなさまと楽しんでいきたいです。

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・ヨーロッパロルフィング協会認定
公式アドバンスロルファー
・同ロルフムーブメントプラクティショナー
・直傳靈氣師範
・全米ヨガアライアンス認定
ヨガインストラクター
・陰ヨガインストラクター
・ソースポイントセラピー認定施術者

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Takami Kamata

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