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2014. 01. 20  
ヒューマンデザインを眺めながらずっと頭にあったのが、年末年始の旅行の機内で見たThe Cider House Rulesという映画でした。ジョンアーヴィングの同名小説を映画化したものです。当時アカデミー助演男優賞と脚色賞を受賞しました。原作はわりと絶望的な話なのですが、映画では映像が奇麗で主人公のHomer役を演じたトビーマグワイアがとても良くて、深刻さをあまり感じさせないいい映画でした。

この映画にはテーマがいくつかあって、主題になっているのがルール。

このルールは誰が、何の為(誰の為に)に作ったのか。

自分は自分の人生を統治(ルール)できるのか。

伏線として、ルール違反(堕胎、無免許医師行為、経歴ねつ造、近親相姦、姦通、父親殺し)のオンパレード。

孤児院で育ち2度「返品」された後、そこで違法堕胎手術をするラーチ医師に跡取り息子として育てられた主人公のホーマーは、硬く結んだ口にいつも穏やかな微笑みを浮かべたもの静かな男性で、彼のこの表情だけでこれを演じたトビーマグワイアにアカデミー主演男優賞をあげてほしかったと思ったほどでした。イギリスのジェントルマンによく見られる、周りを包み込むような優しさを見せながら絶対人をある領域以上にはよせつけない確固たる境界をみせる微笑み。これ彼の地じゃないなら、すごい演技。

自分の人生は自分で決められない、里親になってくれるかもしれない人をただじっと待つだけの孤児院で育つ子供達。物心ついてから、ラーチ医師に人の役に立て、と言われて育った彼は、自分の人生は人によって決められる、自分の人生は人の役に立つためだけにある、そう思っていたのか、堕胎手術をするラーチ医師に心では反発を感じながらも、黙々と手術を手伝います。その堕胎手術で取り出した胎児を焼却し埋葬しながら。望まない妊娠をした女性にも、生まれる権利を与えられない胎児にも、課せられるのは当事者でない人が作ったルール。

孤児院を飛び出し、行った先のサイダーハウスでキャンディと恋をした彼は、「僕は自分の人生のヒーローになった、てことなんだろうか。」と、高鳴る胸の鼓動を確かめるようにしながら目を輝かせます。このセリフいかにもアメリカ人ですが、この物語の主題に真っ向からチャレンジするこのセリフにははっとした。いつも本心があまり見えない表情の彼がぱあっと輝いた顔をしたのが印象的でした。

それだけにその後、キャンディの婚約者が戦争で半身不随になって帰って来ると解ったときには、「私あなたを愛してるのよ」といって引き続き関係を求めるキャンディに対してきっぱりと、僕は何もしない(運命には逆らわない)、だったか何だったか、ちょうどここで食事が運ばれて来て一旦筋を見失ったので定かでないのですがあの「断固とした意思を持った諦め」を表明したのがよけい際立った。ジョンアーヴィングはこれが言いたかったのかと思ったくらい。(原作ではこのあたりは全然違う展開ですが)

自分の人生の主導権はだれか別のものの手にある。自分ではなにもできない。

これ、めちゃくちゃ絶望的に見えて、でもホーマーの生き方って、ある意味人生を生き抜く究極の姿なのかもしれない、と、その後もずーっと反芻していたのでした。あの確固とした諦め。でもそれはアメリカ人のいう負け犬とは違う、卑屈さの全然ない、崇高ですらある諦め。ヒューマンデザインで作成した自分の運命盤を見て、そこから浮き上がって来た魂のテーマなるものを眺めていたら、自分がホーマーに重なった気がした。

押し付けられたルールのもとですべてが不幸になる配置に置かれているように見えるこの物語ですが、起こる出来事の悲惨さに較べると観た後の印象は実はそんなに悪くない。たぶんホーマーの「積極的な諦め」の清々しさ。キャンディがよくいうセリフ“Just wait and see what happens." 人生ジタバタもがこうとなるようにしかならない。See what happens.

本当は数々の「絶望的な」展開だって、元は自分のプランです。神の分身である自分のデザイン。起こる出来事が絶望的になるかどうかは、実は自分の意識にかかっている。意識が絶望すれば、状況は絶望的になる。ホーマーは意識は極めて健全です。だから彼は絶望しない。ホーマーとキャンディに、人生を生き抜く極意を教えてもらった気がします。“Just wait and see what happens."

ドイツ人ならだれでも知るファミリーコンステレーションというセラピーがあります。人間関係のもつれを解決するためのロールプレイです。このロールプレイ中、人生に絶望を感じているある女性が、死体役の人に寄り添ったまま、セラピストのどんな誘導にも頑に応じず、自分は死者とともに生きる、ときっぱりと言いました。セラピストは、彼女に、その選択を尊重すると言いました。その2日後、彼女は晴れて自殺しました。

これ、セラピーとしては失敗だったのかどうだったのか、考えさせられました。彼女は自分を自殺したくなるほどつらい環境に追いやった小我の思考、それを社会的ルールから押しとどめるこれも小我の思考というダブルバインドに挟まれて、ほとんど機能停止していました。最後のスイッチを思い切って自分のこの手で選びとった、というのは、彼女にとって達成だったのかもしれない。セラピストというのは人が生を授かるのはかならず成し遂げる目的があるはずだからと何が何でも自殺を思いとどまらせる事??病気は悪い気がひきおこしているのだから絶対治さなきゃいけない、正さなきゃいけない、と思ってしまうのが本人を無視した治療者の思い上がりである、というのと同じことに思えてしまった。彼女は最後に自分で自分の人生を終える決定権を行使した。She became a hero of her own life.

運命はあらかじめデザインされている。自分の運命盤をみて、部族のカルマまで背負わされているのを知った日には、認めざるを得ない。それでも神は私たちそれぞれに選択権を与えている。スイッチを押すのはこの私。この選択権を濫用して、ここまで落ちまくったのが今の私たち。たぶん今私たちは、自分のデザインした運命というものにもう一度向き合って、その背後にある神の意の視点でもういちどこの生を見つめ直しなさい、という時期に来ているのかもしれません。
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プロフィール

rolfertakami

Author:rolfertakami
鎌田孝美(Takami Kamata)

http://www.takamirolfing.com

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ヨーロッパロルフィング協会に所属する、
ヨーロッパで第2号の日本人ロルファーです。
英国スクールオブホメオパシー
アドバンスプラクティショナーコースに在籍し
現在臨床を行っています。

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内側に深くしまいこんだこだわりを、抱きとめ、見つめ、解放し、
かわりに内側で眠る可能性に光を与える。
身体が目覚め、失ったものを取り戻していく過程を
みなさまと楽しんでいきたいです。

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・ヨーロッパロルフィング協会認定
公式ロルファー
・同ロルフムーブメントプラクティショナー
・直傳靈氣師範
・全米ヨガアライアンス認定
ヨガインストラクター
・陰ヨガインストラクター
・ソースポイントセラピー認定施術者

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Takami Kamata

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