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2014. 05. 04  
昨日、フォーサイスカンパニーのフランクフルト公演The Returnsの最終日に行って来ました!このリターンズは人気でしかも席が少ないからすぐに席を確保した方がいいといわれ、前回の公演の直後にもう席を確保してもらっていました。ダンサー達がこぞってこれはクレイジーだから楽しみにしててね〜!と言っていた演目。いつもどのみちクレイジーな彼らが、わざわざ強調するのはどれほどのものかと思っていましたが・・

落とした顎が最後まで閉じられなかった。

初回ドレスデンでの公演は、終わるまで観客が凍り付いてなんの反応も帰って来なかったそうで、ダンサー達が、ヤバいこれ失敗かもと思ったほどだったそうですが、終わったとたんにブラボーの反応が返ってきて、やったーと思ったそうです。今回のフランクフルト公演は、すでに観客がこれは笑えるピースだと解っていたので反応も予想通りで、ある意味つまんなかったとのこと。

一筋縄ではいかない彼ら。これをきいてなんか漢方のようだと思いました。生薬に必ずちょっとだけ毒を混ぜるのが漢方。絶望的にシリアスな時に笑いの種をみつけ、どうしようもなく笑える時にちょっとシリアスを混ぜる。このちょっぴり異質、が実は効能をぐっと高めるのを知っている。いろんな道を通っても、極めた人は必ず最終的に似たところにたどりつく。

来年解散を決めたカンパニーの、最後の演目が続いています。フォーサイスがクリエーションを止めると宣言してから、ずっと過去のリバイバルを続けているカンパニーですが、それでも一回として同じことをやらない彼ら。公演中も毎日中身が変わっているそうなのです。要するに、即興しかやらないのです。

彼らの普段の稽古というのは、いかに即興をやるか、そこを磨いているんだと、練習を見学させていただいたときに知りました。テクニックの向上、みたいなところにもうすでに全然興味がない。身体は動いて当たり前。複雑なウルトラC級の動きはできて当たり前。ゲストティーチャーのクラスでちょっと派手なテクニックを見た時、私などはすぐ軽薄に、わぁ〜すご〜い!と手を叩いてしまいましたが、ダンサー達はしら〜〜っとしていたので、めちゃくちゃ恥ずかしい思いをしました。

いかに即興をやるか、というのは、いかにいまを生きるか、の練習。だんだん彼らの求めてきたものが解って来て、改めて彼らのすごさに言葉を失いました。なんだか私が知ったようなことを言える世界じゃない・・。

さてその内容ですが。

・・安藤洋子の毒気に当てられた。

舞台は昔のいわゆるうしろにぐーっと飛び出したブラウン管テレビを、ギャル(・・て死語?)の部屋で見ているような設定でした。安っぽいカラフルな小道具が部屋中に散らかっていて、そこでギャル化した安藤洋子の「アート」の世界が繰り広げられる。アートといいながらそこに表現されてるのはギャルの欲望ーおしゃれ、美容、お金。ストレートヘアーのカツラをかぶってミニスカにブーツ、赤いビニールテープを唇と爪に貼った洋子さんが舞台に飛び跳ねて出て来たときは、あまりのハマり方に口があんぐりと開いてしまい、そのまま2時間最後まで口が閉じられなかった。あれ、観客ほぼ100パーセント、洋子さんはギャルだと思って帰ったはずです。

洋子さんの独壇場でした。主役として最初っから最後までほぼしゃべり通し、シナリオなしの即興の司会と、即興の他のダンサーたちとの掛け合い.独り舞台で歌までうたってくれました・・。日本語と英語とドイツ語がもうめちゃめちゃに混じって、私がいつも英語とドイツ語でめちゃくちゃになっているその混乱そのものの実況中継をされているようでした。LとRがいっつもごっちゃになるし、日本語どうせわからないだろ〜と思いながら、本音は思わず小声で日本語で口に出してほくそ笑んでるところとか・・・まるで私の頭のなかでの独り言を全部言葉に出されてしまったみたいでした。やられた・・。

今回は最終日だったからダンサー達もどこか羽目をはずしていて、最後のファッションショー(ダンサー達が司会の洋子さんを驚かす衣装で出て来る)ではストリップを披露していただきました。あれは放送禁止。ありがたいものを見させていただいた。

パイレーツのシーンはサーカスのようなすごいテクニックだったし、聖母マリアのシーンのコラージュは、ちょうどイタリアの教会でボッティッチェリの壁画を見たあとだったので、彼らのコマ送りのような動き方が記憶の壁画のフラッシュバックのようだった。フィナーレのどんちゃん騒ぎが終わった後に、真っ黒になった舞台で195センチの黒人ダンサージョシュが下半身だけフラダンスのコスチュームのようなものを身につけて一人舞台に浮き上がったときは、そのはにかんだ女っぽい身のこなしに思わず吹き出す観客が多く、彼が信じられないソプラノでわけのわからない歌をうたいはじめたら私も笑いを抑えられませんでした。彼のしぐさは、笑わせてやろうというより、ちょっと恥ずかしくて・・みたいな素人っぽさがあって、それが本当に笑えるのです。コンサート会場のようなビートが鳴り響いた中でアフリカンの血をたぎらせたような踊りを披露してくれたあとだったから、なおさら。

あれは、本当に、毒気にあてられた、としか表現しようがない。洋子さんが最後に日本語で、「芸術は爆発だ〜!」と叫んでいましたが、まさに岡本太郎が乗り移っていたような舞台でした。そもそもこの作品は、洋子さんとアマンシオが二人でふざけていたのをフォーサイスが面白く思って作品にしたものだったそうなのです。ものすごく洋子さんのワールドでした。

舞台を見に行く、というのは、この臨場感を感じに行くのですね。小沢征爾がコンサートのいいところは共時性、と言っていましたが、そう思いました。あの時あの時間をあの人達と共有した、あの呼吸の記憶。いやあ、昨日の非日常は爆発的でまた知恵熱を出すかと思いましたが、とりあえず今日は日常をつつがなく生きられることができました。
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Author:rolfertakami
鎌田孝美(Takami Kamata)

http://www.takamirolfing.com

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ヨーロッパロルフィング協会に所属する、
ヨーロッパで第2号の日本人ロルファーです。
英国スクールオブホメオパシー
アドバンスプラクティショナーコースに在籍し
現在臨床を行っています。

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内側に深くしまいこんだこだわりを、抱きとめ、見つめ、解放し、
かわりに内側で眠る可能性に光を与える。
身体が目覚め、失ったものを取り戻していく過程を
みなさまと楽しんでいきたいです。

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・ヨーロッパロルフィング協会認定
公式アドバンスロルファー
・同ロルフムーブメントプラクティショナー
・直傳靈氣師範
・全米ヨガアライアンス認定
ヨガインストラクター
・陰ヨガインストラクター
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