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2015. 03. 13  
やっとこれについて書くことができます。大塚さんがブログ【RolfingコラムVol.74】Training Phase III〜身体地図と幻肢で取り上げてくださった身体地図の概念。ロルフィング、とくにムーブメントを語る上で欠かせない概念なのですが、耳慣れない専門用語の説明に終始してしまいそうで躊躇していました。大塚さんがとても完結にまとめてくださったので、この説明にとりかかる億劫さが解消されて、はじめてここから先を書くことが出来ます。大塚さんには本当に感謝です。

Sandra Blakeslee著「Body Has a Mind of Its Own(邦訳:脳の中の身体地図)」で語られるボディスキーマ(Body Schema)とボディイメージ(Body Image)という2つの概念がキーワードです。概念の説明は全部大塚さんにしていただきます:

ボディスキーマは脳によって無意識に作られる身体地図だ。主に五感(視覚、聴覚、触覚等)、固有感覚(Proprioceptive)(固有感覚とは、手足等の身体情報に基づいて制御される知覚、もしくは身体位置の知覚のことをいう)や平衡感覚(Vestibular)等により無意識に地図が作られる。ボディスキーマは皮膚、関節や筋肉の感覚によって絶えず情報を更新している。ロルフィングに限らず、太極拳やヨガを含めたボディワークはボディスキーマという無意識に働かせている身体感覚を意識化させることにある。

一方で、ボディイメージは、育った環境、文化等の主観的なイメージによって身体が主観的に、意識的に知覚することで作られた身体地図だ。個人的な経験や態度、自分に対する期待や思い込みによって作られるといってもいい。痩せているのに太っていると感じることは、一つのボディイメージである。


ボディイメージは、心理学では重要なテーマで、ご存知の方も多いのでこれ以上の説明はいらないと思います。ロルフィングで重要なのは実はもう一方のボディスキーマの方です。

ボディスキーマについては、高田圭二さんが以前ちゃんとブログに書いてくださっていました。圭二さんによればボディスキーマとは、体の感覚器が自然に知っている純粋な感覚、等身大の感覚、ということです。

Proprioception(固有感覚)をもうすこし補足します。私たちの身体には、自分の身体を自分のものとして感じることができるセンサーがあります。このセンサーはおもにsensory motor neurons(感覚ー運動神経)で、このセンサーを通せば、たとえば目をつぶっていても、暗闇でも、自分の腕が肩からぶらさがっている、頭が首の上に乗っている、という感覚を身体の内側から感じることが出来ます。その腕を5度挙上してみる。これも、鏡に自分を映して視覚で確かめなくても、内側からのイメージで行うことが出来る。そして重要なのがこの一連が無意識に行われている、ということです。

ロルフィング、とくにロルフムーブメントは、身体の無意識を意識化する作業です。無意識に働いているsensory motor neuronsを意識化して、無意識の反応を意識化する。

これがなぜ重要かというと、できない動きができるようになるからです。ロルフムーブメントではイメージを多用します。イメージングにより、未開だった、あるいは事故などにより断絶した感覚ー運動神経を蘇らせるということが可能になるからです。たとえば脳卒中や事故の後遺症に対するリハビリに使えるし、あるいは今の動きをさらに洗練されたさらなる高みに持って行きたいプロの運動家などに応用出来ます。

ロルフムーブメントは、なにも超絶技巧を教えるものではありません。本当に動いているか動いていないか外側からはわからない、あなたの内側の微細な意識を扱うものです。あなたの意識がめざめるように手伝う、という作業です。

だからこれはこういう風にやるんだ、と手本をやってみせるものではないし、指導する側がそれを出来るかどうかは問題になりません。主眼は、いかにうまくやるか、にはないからです。正解にむかって導くのでなくて、あなたの内側をいかに花開かせるか、というところにあるからです。もっと言うと、ムーブメント指導者に求められるのは、そこにいたる個々の意識の変化をどうやって導きだすか、その人に合うようカスタマイズできるか、そして意識の変化をどれだけ読み取り、その微細な変化をいかに定着させるか、というところです。

ロルフムーブメントは、行うお前ががちゃんとそれを出来ないんだからインチキと言われてきたのですが、そもそも主眼が違うのです.我々は手本を見せる人ではない。意識をどうやって目覚めさせるか、そのツールをどれだけ提示出来るか、ということ。

そして大塚さんもおっしゃっているように、ロルフムーブメントで追求しているテーマは、一言で言うとこの身体地図の塗り替えなのです。
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プロフィール

rolfertakami

Author:rolfertakami
鎌田孝美(Takami Kamata)

http://www.takamirolfing.com

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ヨーロッパロルフィング協会に所属する、
ヨーロッパで第2号の日本人ロルファーです。
英国スクールオブホメオパシー
アドバンスプラクティショナーコースに在籍し
現在臨床を行っています。

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内側に深くしまいこんだこだわりを、抱きとめ、見つめ、解放し、
かわりに内側で眠る可能性に光を与える。
身体が目覚め、失ったものを取り戻していく過程を
みなさまと楽しんでいきたいです。

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・ヨーロッパロルフィング協会認定
公式アドバンスロルファー
・同ロルフムーブメントプラクティショナー
・直傳靈氣師範
・全米ヨガアライアンス認定
ヨガインストラクター
・陰ヨガインストラクター
・ソースポイントセラピー認定施術者

・・・・・・・・

<セッションのお申し込み&お問い合わせ>

rolfertakami@gmail.com
+49(0)6171 279 0088

・・・・・・・・・
2017年冬 東京セッション
12月27日(水)〜1月3日(水)


2017年 直傳靈氣講習会(フランクフルト):

前期10月20日(金)14:30〜18:30
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       14:00〜17:00 
後期10月20日(日)9:30〜16:00
        
      
直傳靈氣交流会(フランクフルト)
10月23日(月)16:00〜18:00

ホメオパシーについて語る会
10月18日(水)14:00-17:00
内容
ホメオパシーとの付き合い方:
ーファーストエイド
ーミニコンサルテーション
Abby Takarabe, Peggy Bideホメオパスを
聖地スワジランド、オーストラリアから
講師にお招きします。

参加費用:
50ユーロ

タロット講座

10月23日(月)
13:00−16:00

講師:大塚英文さん
受講料:60ユーロ


参加お申し込みを受け付けております。
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Profile:

Takami Kamata

Certified Advanced Rolfer®
Certified Rolf Movement®Practitioner
Jikiden Reiki® Shihan
Registered Yoga Teacher
SourcePoint Therapy® Practitioner

Contact me at:

rolfertakami@gmail.com


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