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2015. 03. 22  
なにも横文字使わなくても、私たちには本来当たり前の感覚です。間を置く、場を整える、という感覚。ロルフィングトレーニングではhold the spaceはless is moreと共にそれこそ身体に叩き込まれて、いまさら日本語にするのはぎこちないのですが。

ミュンヘンで間もなくロルファーに認定される大塚英文さんが【RolfingコラムVol.83】Training Phase III〜Hold the spaceで取り上げてくださったので、これを機に私も改めて捉え直してみようかと思いました。

英語は定義がうまくて、概念の定義は英語に任せます。MindBodyGreenの’Holding Space: What Does It Mean & How Do We Do It?と大塚さんの訳を私もそのまま引用させていただきます。

It means when someone is going through something, you hold down the ground for them to have their own time and space to work out whatever they’re going through

You provide stable, solid ground for them to be completely where they’re at without judgement, criticism, or blame. A neutral territory for the other to just… be. You have faith in their intelligence to figure out of their own.

人が何かを経験する際、その人が安心できるような環境を整えるために、時間やスペース(間)を与えること。

大切なのは安心できる、安定した環境を与えることで、判断しない、批判しない、非難しないこと。いわば、その人が「あるがまま」になれる中立状態。そして、彼らの知性を信じ、自分で答えを導き出すことができるようにすること。


教育現場は個性を伸ばす場であってほしい、それぞれが安心して自分で羽ばたける場になってほしい。誰でも望むことなのに、これがしつこく説かれるのは、この前提が守られていないからなのです。出来る子と出来ない子・気に入った子と気に入らない子を振り分け、批判と非難で萎縮させ、教育を矯正・調教にすりかえている。ひとえに教育者の未熟さによるものなのですが。

面白かったのが、この概念を習ったのが他でもないドイツだったというところ。犬と子供のしつけはドイツ人にまかせろ、とよく言われますが、とくに戦前は、子供の自我は2歳までに目覚める、自我が目覚めない2歳までの間に徹底的にしつけるのが秘訣と言われ、子どもたちは自由闊達に振る舞う機会を奪われ、権力者に従順するように教育されました。ヒトラーは象徴的です。あの狂気の時代は、なにも大方のドイツ人の支持によるものではなかった。単にノーを言えなかったのです。人々は萎縮して、保身に精一杯だった。

薄々この教育は変だ、この教育者は変だ、と、しつけられている側は感じています。でもそれを感じるのはいけないこと、と、わき起こる自然で健全な意識は、また押し込められる。自分を信じることを奪われているのです。そのうち、心に従うこと、身体を感じることを止めてしまう。まるでなにか今の日本を象徴しているみたいですが。

龍安寺の石庭を見て息をのむことができる人は、いまどれくらいいるでしょうか。これでもかと壁一面をタペストリーや絵画で埋め尽くし、装飾で埋め尽くした建物で「権力」を見せつけられてきた人々は、この石庭を見て愕然としました。この石庭は、自分たちのゴテゴテの建物と真逆。手を加えることを最小限にし(less is more)あるがままを最大限に尊重した姿。そうすると、そこにもともとあった美がおのずと現れてくる。これは脅威です。「教育」者の出番がなくなる。

自分たちのゴッテゴテの建物が権力欲以外の何者でもない、ということを知って白けてしまったガイジンたちが、失った個人の尊厳を取り戻そうと、今はこぞって日本の禅やら神道を熱心に学んでいます。今や日本人がほとんど手に取らない古典を熱心に読み込んでいるのはガイジンの方ではないでしょうか。直傳靈氣もガイジンの方に受けがいいし。

大きな話をしているようですが、ロルフィングは身体の再教育なので、これがセッションにそのまま応用できます。私ができるのは、その人があるがままの、中立になれる場所を用意すること。その場所に連れて行かれると、そこからは起こるべきことが勝手に起こる。

私自身が身をもって体験しています。場の大切さ。本当は言葉で言いたくなかった。日本人には言葉で説明するのがあまりにも野暮だと解っているので。日本人はこういう概念を一瞬で身体で掴める。頭の発達した西洋人は、説明が必要なのです。でも最近、大事な心がむしろ逆輸入みたいな形で再発見されることもあるようで。

もう本当に結局これだけしか言っていないのですが、私たちはそれぞれが本来自分を良くすることができるのです。自分自身に繋がれば。雑音のない、しんとした真ん中にたつと、それが起こります。ただ今は雑音があまりにも多すぎて、雑音のない中立の状態というのが全く何のことだか解らなくなってしまっているのが問題。

わたし自身は、自分でやろうとするとまるで出来ません。瞑想でも、ヨガでも、ロルフィングでも、こんなに静かで美しい自然に囲まれた素晴らしい所で生活していても、どうしてこれだけ雑音を拾ってしまうんだろうと思います。すべての思想や哲学、宗教、これらが求めている境地が、雑音のない、そこからすべてが始まる、初めの瞬間。たぶん何度もなんども生まれ変わって、それを探してきたんだと思います。

ホメオパシーの世界でも、自分では自分に決して処方できない、というのが知られています。どんな大家でも、自分で自分に処方できない。わたし自身はバイアスの塊なのです。他者の力を借りて、はじめて自分の中立に連れて行ってもらえる。だから私たちは他者が必要で、他者と関係しているのかなと思います。



ロルフィングセッションを紹介するマティアスのビデオを翻訳し紹介していますが、あれを見た人からあなたのセッションはまるで違うじゃないと後から言われることがあります。確かに、彼のスタイルとはかなり違う。私が自分のセッションで一番心がけているのは、場のホールドです。そこであなたに「それ」が起こるのが許される場を作ること。

人によっては言葉が必要ですが、言葉が一切必要でない、むしろ手だけに頼った方がいい人もいるし、クラニアルワークやエネルギーワークにした方がいい人もいる。様式はなんでもいい、その人が開けば。どこを触られていても一番辛いところが刺激されているのを感じて不思議だった、とよく言われますが、何されてるのかわからないセッション、というのはむしろ褒め言葉と受け取るようにしています。私が消えて、意図がまるでないかのようなセッションになると、うまくそれが起こる。その人の完全に影になったときに、その人を照らすことができる。先日の皆既日食の映像をみて、ああそうか、私はこの月になりたいんだな、と思いました。







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プロフィール

rolfertakami

Author:rolfertakami
鎌田孝美(Takami Kamata)

http://www.takamirolfing.com

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ヨーロッパロルフィング協会に所属する、
ヨーロッパで第2号の日本人ロルファーです。
英国スクールオブホメオパシー
アドバンスプラクティショナーコースに在籍し
現在臨床を行っています。

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内側に深くしまいこんだこだわりを、抱きとめ、見つめ、解放し、
かわりに内側で眠る可能性に光を与える。
身体が目覚め、失ったものを取り戻していく過程を
みなさまと楽しんでいきたいです。

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・ヨーロッパロルフィング協会認定
公式ロルファー
・同ロルフムーブメントプラクティショナー
・直傳靈氣師範
・全米ヨガアライアンス認定
ヨガインストラクター
・陰ヨガインストラクター
・ソースポイントセラピー認定施術者

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rolfertakami@gmail.com


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2017年冬 東京セッション
12月27日(水)〜1月3日(水)


2017年 直傳靈氣講習会(東京):

前期12月29日(金)18:00〜21:00
  12月30日(土) 9:30〜12:30
       14:00〜17:00 
後期12月31日(日)9:30〜16:00
        
      

直傳靈氣交流会(フランクフルト)




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Takami Kamata

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