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2015. 05. 15  
世の中には天は二物も三物も与えてる!と思える人がいるのですが、ベルリン在住の国際的振付家兼ダンサーの川口ゆいさんもその一人。ドイツはありがたいことに芸術で食べていける国で、だからすぐれた芸術家が集まってくるし、そういう人たちの活躍を身近に感じられるのはほんとうにありがたい。

彼女は一目見たら絶対忘れない、鮮烈な印象を人に与える人。とにかく華がある。しゃべっても、動いても、一挙一動が。すっぴんのオフのときですら。以前元宝塚の人の素顔をみて、あまりの変わらない華やかさにびっくりしたことを思い出します。いまいろんな技術でどんな人でも美人に変身できる世の中になったけれど、地が美人というのは、違う。選ばれた人なんだろうなと思います。

宝塚の男役やったらめちゃくちゃ女性ファンつきそうだし、くのいちやったらめちゃくちゃ男性ファンを獲得しそうで、なんだかなんにでも化けそうだなと思っていたら、やっぱりその幅の広さが売りだそうなのです。舞台でも一人11役などという演じ分けをしたりするそうで、7変化ならず20変化と言われているそう。

華、と禁句を言ってしまったらあとはもういらないはずなのですが、彼女はさらにいろいろな才能を持っている。踊りを見ればすぐわかる身体能力と、言葉。そう、安藤洋子さんもそうなのですが、川口ゆいさんも言葉をもった表現者なのです。お二人はこの間山口で共演して、共通点と相違点が解ったようですが、私からみたら二人の共通点は、言葉をもっていること。舞台で表現していること、表現したいことを、言葉でもクリアに言える(=長嶋茂雄系ではない。)ジャーナリストだったおじいさんの血を受け継いでいるのかも。

なんだか目を惹き付けてやまない、気になる、という表現者や作品って、だいたい背景が複雑です。一度みればすべて解ってしまうような単純な仕掛けは、横目でちらっと見ただけでお里が解ってすぐ飽きる。だいたい表現されている部分というのは氷山の一角で、その一角に光っている、何年もかかって出来上がった鉱石のようなものが人を惹き付けるんだろうと思ってます。安藤洋子さんも川口ゆいさんも、舞台裏は果てしない鉱山。

長い間道無き道を第一線で走り続けるってとんでもないプレッシャーだろうし、そのエネルギーはどこから湧いてくるんだろう、と思うのですが、ゆいさんの場合はたぶん、常に動きつづけて変わり続けたい、すべての型から自由でいたい、というその探究心なんじゃないかと感じます。受け取る側が決まった反応しか返せないような表現には興味がなくて、自分もある型にはめられそうになったらするっとそこから抜け出すのだそう。型がないのが美しいのだそう。自分のスタイルを「常に変わり続ける」にしてしまったら、無敵だろうなと思います。だってそれこそが古代から私たちが生涯を捧げて探求して来た、真理につづく道。

この無常のゆいさんは、変わらないものに頼りたくなることはないのかと興味が湧いたのですが、創作のときに依っていると最近解ったことがあるそうです。それが音。

ゆいさんいわく安藤洋子さんが頼っているのは視覚だそうですが、これは15年一緒にいたフォーサイスの影響かもしれないと思いました。ウィリアムフォーサイスは線だったと感じています。彼の舞台は線が印象的で、なんとなく、インスピレーションが線で降りてくるのかなと。洋子さんに絶対的に際立っているのが空間感覚。

「音ってどんな音」
「水を触ったときの冷たさとかを除いた質感みたいなもの。石を触った時の冷たさとか重さとかでなくて、その質感。触覚に似てるかもしれない。」

・・これって音?

ゆいさんの言葉ってどこか、古代の記憶を呼び覚ますというか、眠っていた回路を刺激するところがあるので、忘れないうちに書き留めておかないといけない。

私にとっても、音ってものすごく大事なのです。私にとってはそれは周波数。ホメオパシーでも周波数合わせを必死になってやってますが、セッションでも常に周波数合わせをやっている。これを音といわれると今更ですがあ、私もこれだ、と思いました。私を動かす原動力はたぶん周波数。

彼女によると私のタッチは快を追求してない、とのこと。ええっそれは死活問題。だって快こそがタッチの大原則で、それを日々精進して来たつもりなのに。でも気持ちいいと言われても納得しないでしょとさらにいわれ、絶句。そう、気持ちよくなってもらうだけのセッションに興味がないと言われると・・・そうかもしれない。あなたは癒し系ではない、とつい先日もある方に言われたところだった・・。

私のタッチはスイスの時計なのだそうです。そんなセッションありかと思いますが、これが私の特徴のようです。無限にあるように見える周波数のジャングルのなかからたった一本の線を選ぶ周波数合わせに取り憑かれているんだから、言われてみれば間違いなくその方向だなと思えます。

音と触覚と周波数。これがひとつながりだったなんて。

ゆいさん曰く、「パウルクレーの絵画のリズムは、背面にある知識と緻密な計算。バッハの旋律はドイツの街並からは聞こえるけれど、日本にはどこにもない。」確かに建設中の家を見ていると、個人の好みはあっても周囲との統一を守り、全体の景観を損ねないこと、という大前提がしっかり守られている。大好きなG線上のアリアの情感は、背後にガッチリある規則ゆえのものかもしれない。やっぱりドイツ語圏は理屈の世界なのか。

「ドイツはマニアック。ドイツは考える。」これ大変だし面倒だし病む元だと、周りを見て自分の中にも確かに見て常々嫌だと思っていたことなのですが、ドイツのそこが好き!とあっさり肯定するゆいさんに、なんだか私も肯定された気分。理屈っぽいドイツ人にげんなりする私自身がまさに理屈っぽいのを知っていて、できれば触れられたくない部分だったのだけど。何故ドイツにいるんだろうと最近しみじみ考えていたのですが、やっぱり居るべくしているのかもしれない。こんなにマニアックになったら日本人からはどんどん引かれる、もっと万人受けすることした方がいい、という理性と裏腹にマニアック街道にどんどん入り込み、立ち止まっては呆然としていたのだけど。マニアックな人が生きていける国だったのねここは。


英語もドイツ語も自由自在のゆいさんは、表現のものすごい幅をもっているのに今はあまり書くことはしていないそう。(「2012年以来ほったらかし」のブログはこちら。)彼女はもちろん創作での表現がすごいのでそれにお任せしておけばいいのでしょうが、舞台裏での様子も宝の山なので、これがこぼれ落ちるままにおいておくのはもったいない。ゆいさんのご活躍の様子はこれから折にふれてレポートしたいなと思います。


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Author:rolfertakami
鎌田孝美(Takami Kamata)

http://www.takamirolfing.com

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ヨーロッパロルフィング協会に所属する、
ヨーロッパで第2号の日本人ロルファーです。
英国スクールオブホメオパシー
アドバンスプラクティショナーコースに在籍し
現在臨床を行っています。

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内側に深くしまいこんだこだわりを、抱きとめ、見つめ、解放し、
かわりに内側で眠る可能性に光を与える。
身体が目覚め、失ったものを取り戻していく過程を
みなさまと楽しんでいきたいです。

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・ヨーロッパロルフィング協会認定
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