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2016. 02. 12  
それ自体が確実にトラウマになったと思えるSomatic Experiencing Intermediate Module Iのトレーニングから生還し、戦争帰還兵の気分がすこしだけわかった気分です。創始者のPeterは明確に定義しているのですが、トラウマというのは神経組織の問題。出来事そのものに原因があるのではなくて、出来事に対して自分の神経がどういう反応をするかにかかっている。

いままではどちらかというとレスキュー側だったのですが、今回はトレーニングの途中で自分が危険区域に達したのを自覚しました。終始アクティベートしていて、過剰な反応をしてしまうし眠れない。我々誰もが多かれ少なかれトラウマを抱えていますが、集まると増長しあうのです。特にpredator(捕食者=テイカー)とprey(獲物=giver)が組んだりするともうお互いが人生を投影しあい、たかが数分で感情の爆発が起こったりする。参加者はセラピストが多く、なまじっかNLPやEFTやファミリーコンステレーションやらに詳しく操作するので、裏の読み合いで疲れ切りました。

改めてこのトレーニングは大嫌い、なんで大金を払ってこんなことしてるのか全くわからない、と、トレーニング中はひたすら不機嫌オーラを飛ばして人を遠ざけ、そういう自分の心の微細な動きを人は見逃さず敏感に反応するのを観察しつづけ、ああこの世界というのは自我の投影だ、としみじみ実感しました。この世はお互いがお互いの信念を投影しあっているだけ。

最初オーガナイザーがどうしてもハリポタのドローレス・アンブリッジに似てると気になってどうしようもなくて、そうなるとあの最悪のイメージの諸々が全部くっついてきて(overcoupling)困っていたのですが、本人と話した直後ドローレス・アンブリッジの幻影はすっかりどこかに姿を消してびっくりしました。自分の信念なんて全くあてにならない。事実は別にある。

同僚と帰宅後スカイプチャットしたら、Intermediate Module3を先日終えた彼女が全く似たような経験をしてきたと知って笑った。一緒だったBeginningで過剰に思えた彼女の感情の起伏や怒りや不安定さを自分がもろに体験するなんて思ってもいなかったので、ああこういうことだったのかと思いつつ。二人で大声で叫びあいました:大っ嫌い、なんでこんなことしているのかわからない、なんでこんなこと3年もやらなきゃいけないんだ、もう最小限、最速で終えたい!!

といいながら知っているのですお互い。このツールは使える。いやこの言い方は不正確。このツールは必須。このツールを持たずにセラピストでいるのは危険すぎると断言できるくらい、あまりにも大事な前提。この知識体系とこの技術は、すべてに応用できる。

Intermediate Module 1の主な内容はGlobal High Intensity Activation(GHIA)(広域高強度のトラウマ活性化)、High Impact/Failure of Physical Defense(高衝撃・防御の失敗によるトラウマ)、Inescapable Attack(不可避の攻撃によるトラウマ)で、この中には出生前に胎内で受けたトラウマや出生直後の手術などによるトラウマ、性的虐待なども含まれます。これらは生涯に影響を及ぼす深刻なトラウマです。

内容の紹介は次項に譲るとして、今回私がしみじみ感じた事。

行き届いた配慮で最高の設備のはずの会場に入ってしばらく、いいようのない違和感がどうしても拭えないのは何故なんだろうとずっと探っていたのですが、それがどうも参加者の質によるものなのかもしれないと思えてきました。

イギリスの時はイギリス人7割と世界各国から来た外人3割くらいの構成だったのが、今回は9割がたドイツ人の構成だったので、似てるようで似ていないイギリス人とドイツ人の違いをまざまざ知る事になりました。お互いお行儀がいいのは共通なのですが、元の性質が違う。

イメージとしては、非常に失礼な言い方をすると犬のケージに入れられた気分だったのです。犬の原型は狼なのです。飼いならされて屈辱に慣れてしまった犬ですが、彼らには本来抑えがたい野生と衝動がある。放っておけば噛みつき喧嘩し、そこらでそそうをする生き物。でも一方で犬は一匹では生きていけず、グループ(社会)に所属したいという意識が強い。でも野生まるだしじゃ秩序がなくて社会が機能しないので、ルールをたくさんこしらえてそれに追従するように監視しあっています。以前フロイトが法というのは暴力だと言っていた、と教えていただいたのですが、ドイツ人は自分たちの暴力に対する衝動を法という別の暴力で封じてるのかもしれない、と妙に納得しました。

といいながら、これも自覚しているのです。これもまた私の自我の投影。ドイツ人の国民性とまとめて他人事のように問題をすり替えているだけですが、確実に自分のなかにもある獣性。こういうものの存在を自覚できたのはありがたかった。

日本人もいまはちょっと刺激すると過剰になって噛み付かんばかりとなるかフリーズ・シャットダウンして現実逃避する人が増えてきましたが、これを西洋社会の影響とか自分の至らなさによるものとかという思考で抑圧していくと救いようのないトラウマボルテックスに入っていきます。救助が必要です。無自覚のループにいる時は、なおさら問題は根深い。

ミャンマーに旅行に行ってきたという方に、仏教国ミャンマーの人々の優しさや親切さに感動した、と教えてもらいました。娘にこの間ブータンを取り上げたバラエティを見せてもらったのですが、それと似てるのかもしれないと感じました。懐かしい、暖かく包み込んでくれるような景観、しんとした静けさを持った人々。バラエティの内容より、画面に映る景色と人々の佇まいに一瞬で持って行かれたのを思い出します。

ミャンマー語は日本語とかなり似ているらしく、メンタリティも日本人と似ているのかもしれない。ふと、子供の頃には周りに満ち満ちていた空気を思い出しました。今の世界のようになにか大事なものとは切り離されたどうしようもない孤独感がない。周りがみんな暖かく見守ってくれているような安心感があった。自分が無防備であることで人生ものすごく失敗してきたけれど、あの無防備さを身体感覚として持っているのはギフトだといまは思えます。

西洋人も日本人も、精神的充足を希求し、マインドフルネスとかヴィッパーサナ瞑想とかを実践している人は多く、頭で理解している人はたくさんいます。私も色々なマスターや実践者に会いましたが、どの人にも違和感を感じ続けてきました。まだあなたは体現していない。私と同様、自我がある。なんのタイトルも持っていない、おばあちゃんや農家のおじさんたちには感じた、風通しのいい、なんともいえない空気感が、あなたには見えない。

もう一瞬で見えてしまいます。そういうものを超えてしまった人は、しんとしている。なにか言いようのない静けさがある。

もがいていることが悪いんじゃない、と思います。苦しんでもがいている不都合さを封じて、都合よくまとめるのが苦しみの元。だって魂は本当は救われていないのを知っている。

私はここにいてこれらを経験できることをありがたく思っています。これらをまるごと経験したくてここにいるのだから。



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直傳靈氣体験談 30代男性
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プロフィール

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Author:rolfertakami
鎌田孝美(Takami Kamata)

http://www.takamirolfing.com

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ヨーロッパロルフィング協会に所属する、
ヨーロッパで第2号の日本人ロルファーです。
英国スクールオブホメオパシー
アドバンスプラクティショナーコースに在籍し
現在臨床を行っています。

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内側に深くしまいこんだこだわりを、抱きとめ、見つめ、解放し、
かわりに内側で眠る可能性に光を与える。
身体が目覚め、失ったものを取り戻していく過程を
みなさまと楽しんでいきたいです。

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・ヨーロッパロルフィング協会認定
公式アドバンスロルファー
・同ロルフムーブメントプラクティショナー
・直傳靈氣師範
・全米ヨガアライアンス認定
ヨガインストラクター
・陰ヨガインストラクター
・ソースポイントセラピー認定施術者

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Takami Kamata

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